さらに事件は続き……
しかし不思議な出来事はそれだけでは終わりませんでした。火事から数か月後、今度は震度5強の大きな地震が起きました。外へ出てみると近くの神社では鳥居が倒れるほど。
ところが……この時も義実家はほとんど無傷だったのです。食器棚から落ちたお皿は数枚割れたものの、家具が倒れるなど大きな被害はありません。そしてどうやら集落の中で義実家だけ家の向きが違っていたようで、周囲の家は軒並み屋根瓦が落ちていましたが、義実家は瓦の一枚もズレていなかったのです。
さらに、同じように強い揺れに見舞われた我が家も、例外ではなかったのです。
我が家でも起きた不思議な出来事
地震が起きたとき、私は家族と外出していました。急いで自宅へ戻ろうとするも、地震でアスファルトが盛り上がり道路はデコボコ。石垣が崩れている場所もあり、地面が隆起して家そのものが傾いているところまでありました。
「うちも大変なことになっているかもしれない……」不安な気持ちで帰宅し、自宅の周りを見て思わず立ち止まりました。なんと家の周辺だけ何事もなかったかのように、いつもと変わらない風景だったのです。
もちろん家の中では、本棚が倒れたり食器が落ちたりしていました。それでも、想像していたほどの被害ではありません。そして玄関を見てさらに驚きました。あれだけ激しく揺れたというのに、錫の風鈴は倒れていなかったのです。
その光景を見て、私はまた義母の「魔除けになる」という言葉を思い出しました。もちろん、火事も地震も、すべて風鈴のおかげだとは言い切れません。けれど、偶然とは思えないほど不思議なことが続いたのも事実なのです。
私は今でも毎朝、玄関を通るときに必ず風鈴を鳴らします。チリン……と澄んだ音が響くたびに「今日も家族を守ってください」と、心の中でそっと願っています。
【体験者:30代・自営業、回答時期:2024年12月】
※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
EPライター:タカダ ミオ
ファッション専攻の後、アパレル接客の道へ。接客指導やメンターも行っていたアパレル時代の経験を、今度は同じように悩む誰かに届けたいとライターに転身。現在は育児と仕事を両立しながら、長年ファッション業界にいた自身のストーリーや、同年代の同業者、仕事と家庭の両立に頑張るママにインタビューしたエピソードを執筆する。
