今回は、知人の玲奈さん(仮名)から聞いた介護中に起きた出来事をご紹介します。介護は体力だけでなく、家族との関係にも大きな負担がのしかかるものです。協力し合うはずの家族だからこそ生まれる葛藤や違和感。その積み重ねが、思いもよらない事実へとつながっていきました。
介護は近くにいる家族だけの役目?
祖父は足腰が弱り、祖母には軽い認知症の症状がありました。私は母と協力しながら、週3回ほど実家へ通い、買い物や通院の付き添い、食事の作り置きなどを続けていました。できることはやろうと思っていましたが、正直なところ負担は年々大きくなっていたのです。
そこで、少しでも祖父母が安心して暮らせるよう、デイサービスを利用することにしました。ところが県外に住む叔母は「施設に頼るなんて薄情者! 家族なら自分たちで面倒を見るのが普通でしょ」と強く反対。
それなら少しでも手伝ってほしいとお願いすると、「近くにいる人がやればいい」と、あっさり言い切られてしまいました。
祖母のお金は足りない……その言葉を信じていた
叔母は以前から「無駄遣いを防ぐため」と言って、祖母の通帳とキャッシュカードを預かっていました。私たちも、その言葉を信じて疑いませんでした。
ある日、祖父母宅の冷蔵庫が壊れ、買い替えの相談をすると、叔母は「年金が少ないから出せない」と即答。結局、母が費用を立て替えることになりました。
「仕方ないよね」と自分たちを納得させていたのですが、数週間後、祖母がぽつりと「掃除機を買ったのに、あの子が持って帰った」と話したのです。その一言が、私たちの胸に小さな引っ掛かりを残しました。
