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譲らないタバコ

それでも私は火傷したらどうしようと、息子の手からタバコを取ろうとしました。すると、夫は「あと少しで除霊できるから待って!」と一言。「除霊?」と私が聞き返すも、夫は私の声が聞こえていないようで、空に昇っていく煙を険しい表情で見つめていました。

数分後、タバコを息子の手から取り鎮火させた夫。改めて事情を聞くと「息子に悪い霊が憑いていた。昨日の遊園地で連れてきたらしい。線香の代わりに煙で払う方法は、昔、親戚の住職から教わった」とのこと。

これまで夫が年に数回タバコを持っていたのも、実は煙で除霊するためだったと明かされました。

煙の意味

確かに息子は前夜からうなされ、朝も食欲がなく元気がありませんでしたが、除霊の後はおやつをおかわりするほどに回復。また、夫の遠縁の親戚は除霊で有名な住職。タバコでの除霊法も闇雲にやっているわけではなかったのです。

息子が喫煙している訳ではないと確認でき、安堵した私ですが、これまで夫がタバコを持っていた時=悪い霊が近くにいた時だと思うと、背筋がゾッとしました。「怖がらせたくなくて今まで黙っていた、ごめん」と夫に言われ、まさに“知らぬが仏”とはこのことだと痛感。

タバコは百害あって一利なし。そう思っていた私ですが、思いがけない“利”があるのかもしれないと考えさせられました。

【体験者:30代・女性会社員、回答時期:2026年7月】

※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

EPライター:桜井ひなの
大学卒業後、金融機関に勤務した後は、結婚を機にアメリカに移住。ベビーシッター、ペットシッター、日本語講師、ワックス脱毛サロンなど主に接客領域で多用な仕事を経験。現地での出産・育児を経て現在は三児の母として育児に奮闘しながら、執筆活動を行う。海外での仕事、出産、育児の体験。様々な文化・価値観が交錯する米国での経験を糧に、今を生きる女性へのアドバイスとなる記事を執筆中。日本でもサロンに勤務しており、日々接客する中で情報リサーチ中。

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