接客業をしていると理不尽なクレームを受けることもあります。これは焼肉店に勤める友人、沙也加さん(仮名)から聞いたエピソードです。紙エプロンについて理不尽な文句を言って来た男性のお客さんでしたが、文句を言ったがゆえにとても恥ずかしい思いをしてしまったようです。
会計時、男性が忘れたものは……
食事が終わり、会計でレジにやってきたそのカップル。ふと、男性のほうに目をやると……なんと、さっき散々文句を言って交換させた不織布エプロンを首から下げたままだったのです。高級そうなジャケットの上にエプロンをつけたまま、彼女と出口へ向かおうとしていました。
私はできるだけ周囲に聞こえないよう、「お客様、エプロンが……」と声をかけました。すると男性は「あっ! 」と声を上げ、顔を真っ赤にして慌ててエプロンを外して私に押し付けました。そのまま足早に店を出ていき、スタッフたちは思わず苦笑いでした。
紙エプロンを渡した理由
実は最初にガサガサの紙エプロンを渡したのには理由があったのです。不織布エプロンは着け心地が良い反面、違和感が少なく、つけたまま帰ろうとするお客さんが少なくありませんでした。そのため、デート中のお客様などには、あえて外し忘れに気づきやすい紙エプロンを渡そうと、以前からスタッフ間で共有していたのです。
もちろん、その配慮がお客さんに伝わらないのは仕方がありませんが、男性はそれに過剰な文句を言ったことで、より恥ずかしい失敗となってしまいました。
【体験者:30代・女性会社員、回答時期:2026年5月】
※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
EPライター:小橋美月
マスコミ業界に16年勤務。業界で培った原稿執筆のスキルを活かし、ライター業へ。さまざまな職種、ライフスタイルの人への取材を通じた、「生きたエピソード」が強み。働く女性の葛藤や子育て、夫婦関係など、実体験に基づいたリアルな物語を届ける。
