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助けてくれたのは

その時、一人の父親が駆け寄り、Aの夫を背負い、さらに息子を抱っこしてパンをくわえさせ、そのまま見事にゴールまで走り抜けました。会場は拍手喝采。Aも、Aの夫も息子も感謝の言葉を述べました。

その父親は「僕は弁護士じゃないですが、毎日重い荷物を運んでいるので体力だけはあります。息子くんのお役に立ててよかったです!」と笑顔で回答。彼は引っ越し業者で働いている人だったのです。

職業に優劣はない。体力と筋力で人を助ける姿に、誰もが心を打たれた瞬間でした。

弁護士事務所に”勤務する”夫

それ以来、Aは職業差別的な発言をしなくなりました。後日知ったのですが、Aの夫は弁護士ではなく事務員。だから「弁護士事務所勤務」と言っていたのです。今ではむしろ、「宅配業者や引っ越し業者の人ってたくましくて素敵よね」と語るようになりました。

人の仕事に優劣はない。大切なのは肩書ではなく仕事に向き合う姿勢。当たり前のことですが、改めて心に刻まれたエピソードです。

【体験者:30代・女性会社員、回答時期:2026年6月】

※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

EPライター:桜井ひなの
大学卒業後、金融機関に勤務した後は、結婚を機にアメリカに移住。ベビーシッター、ペットシッター、日本語講師、ワックス脱毛サロンなど主に接客領域で多用な仕事を経験。現地での出産・育児を経て現在は三児の母として育児に奮闘しながら、執筆活動を行う。海外での仕事、出産、育児の体験。様々な文化・価値観が交錯する米国での経験を糧に、今を生きる女性へのアドバイスとなる記事を執筆中。日本でもサロンに勤務しており、日々接客する中で情報リサーチ中。

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