勘違いの正体
遠足先は水族館。水族館にちなんで海の生き物の英単語を教えたばかりでした。「いるか=dolphin」「かめ=turtle」「かわうそ=otter」といった具合に。
その時ちょうど、お迎えの支度ができたAの息子が来たので「いるかは英語で?」と聞くと「dolphin!」と元気に答えます。続けて「かわうそは?」と聞くと「otter!」と即答しました。
Aが「居た」の方言だと思っていた「おった」は、実は英単語「otter(オッター)」だったのです。勘違いに気づいたAは無言で足早に帰っていきました。
園長いわく……
園長にクレームの内容を報告すると「Aさんは昔私の生徒で、出身はこの県。Aさんは今は標準語だけど、ふとした時に出る言葉や祖父母の方言も息子くんに影響しているのでしょう」と教えてくれたのです。
以来、Aは方言に関するクレームを言わなくなりました。時々お迎えにやってくる祖父母は今もバリバリの方言で孫に話しかけています。
小さな誤解は冷静に、一歩引いた目線で見ると簡単に解決することがあります。思い込みに縛られず、常に俯瞰で物事を捉える姿勢が大切だと気づかされた出来事でした。
【体験者:30代・女性会社員、回答時期:2026年6月】
※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
EPライター:桜井ひなの
大学卒業後、金融機関に勤務した後は、結婚を機にアメリカに移住。ベビーシッター、ペットシッター、日本語講師、ワックス脱毛サロンなど主に接客領域で多用な仕事を経験。現地での出産・育児を経て現在は三児の母として育児に奮闘しながら、執筆活動を行う。海外での仕事、出産、育児の体験。様々な文化・価値観が交錯する米国での経験を糧に、今を生きる女性へのアドバイスとなる記事を執筆中。日本でもサロンに勤務しており、日々接客する中で情報リサーチ中。
