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「もう工作やりたくない」

息子が高学年になった頃、「もう父の日の工作はやりたくない」と告げてきたのです。私は抱きしめて「話してくれてありがとう。もう会わなくてもいいからね」と伝えました。

ところが息子は「会うのは別にいいんだけど」と続けます。理由を尋ねると、「会うと小遣いがもらえるから会うのはオッケー。ただ工作がダルいだけ。長文の手紙書くからさ、それで良いよね? 手紙はAIに聞けば一秒で書けるし」と笑いながら答える息子。

さらに「最近やたら2ショ撮りたがるんだけど、絶対嫌だからからサングラスで防御してる。隠し撮りもしてくるけど、下手だからヨユーでかわしてる」と誇らしげに続けます。10歳の息子の方が、元夫よりずっと上手だったのです。

滑稽な父の日

今では、AIが考えた手紙を元夫が誇らしげにSNSに投稿しています。毎年滑稽な父の日の手紙を全世界に向けて発信している元夫。

対照的に息子は写真を巧みにかわし、顔を公開されることもありません。私はその姿に成長を感じるとともに、改めて別れて正解だったと感じています。

父親の「映え」や承認欲求に振り回されるのではなく、自分の意思で距離を取りながら関わる息子。SNSに振り回されているのは実は若者ではなく、親世代なのかもしれません。

【体験者:40代・女性会社員、回答時期:2026年6月】

※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

EPライター:桜井ひなの
大学卒業後、金融機関に勤務した後は、結婚を機にアメリカに移住。ベビーシッター、ペットシッター、日本語講師、ワックス脱毛サロンなど主に接客領域で多用な仕事を経験。現地での出産・育児を経て現在は三児の母として育児に奮闘しながら、執筆活動を行う。海外での仕事、出産、育児の体験。様々な文化・価値観が交錯する米国での経験を糧に、今を生きる女性へのアドバイスとなる記事を執筆中。日本でもサロンに勤務しており、日々接客する中で情報リサーチ中。

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