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数字ばかりを追いかける職場では、現場のしんどさが置き去りにされがちです。「お客様だから」「会社のためだから」と、無理が当たり前になってしまうこともあります。今回は、筆者が以前いた職場で疲弊していた現場を救ってくれた、部長のひと言が忘れられない話です。

増える契約、増える負担

営業部署で働いていた頃の話です。営業職なので「新規契約の獲得」は仕事の主軸。会社としても事業規模を拡大するために社員数を増やし、新規件数を増やすための施策を次々と打っていました。

結果、新規件数はたしかに増えましたが、一方で現場の負担も増加。数字だけ見れば好調でも、現場には明らかに無理が出始めていました。

若手が疲弊していた理由

問題になっていたのが申込書類の不備の多さ。記入漏れや必要書類不足など、何度も確認や差し戻し対応が発生。さらに、契約後のやり取りにやたら時間がかかる顧客や、理不尽な要求をしてくるクレーマー気質の顧客も増えていました。

新規獲得後のフォローやトラブル対応に追われて残業続き。「件数だけ増えても現場が回らない」「仕事が増えるだけ」という声も出ていました。

課長の“根性論”

しかし課長はとにかく新規件数を増やしたいタイプ。「不備はとにかく対応」「クレーマーも大事なお客様なんだから、我慢して丁寧に対応」「俺たちの時代はもっと残業していた」というスタンス。

現場の疲弊より数字を優先する考え方で、立場的にも強く言い返せる空気ではありませんでした。

空気を変えた部長のひと言

そんな中、実態を知った部長が会議で口を開きました。新規件数の増加は賞賛しつつ、「皆の手間を増やすだけの新規なら意味がない」「一生付き合っていく価値のある顧客か現場で見極めていい」「クレーマーのような顧客はこちらからお取り引きを断ろう」とはっきり宣言。その瞬間、会議室の空気が一気に変わりました。

課長もその後は以前のような発言を控え、ひどいクレーマーからの電話は自ら対応し、実際に契約を断ることも。無理な働き方を強いるだけのやり方よりも、長く付き合える顧客を選ぶことのほうが、結果的には会社のためにもなるのだと思った出来事でした。

【体験者:30代・女性会社員、回答時期:2024年8月】

※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

EPライター:Rio.K
大学卒業後、保険会社で営業関係に勤務。その後は、エンタメ業界での就業を経て現在はライターとして活動。保険業界で多くの人と出会った経験、エンタメ業界で触れたユニークな経験などを起点に、現在も当時の人脈からの取材を行いながら職場での人間関係をテーマにコラムを執筆中。

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