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高学歴で仕事ができる入社2年目の正社員と、8人のパート社員。肩書きへの偏見が、ある大きなトラブルをきっかけに揺らぎます。仕事をする上で本当に問われるのは何かを考えさせられる、友人から聞いた体験談です。

見下していた“パート”という選択

私の職場には、入社2年目の正社員あみちゃん(仮名)がいました。高学歴で仕事はバリバリできるタイプですが、コミュニケーションの取り方に少し問題がありました。

担当業務が増えたことにパートさんたちが不満を漏らしている、という議題が社員だけの会議で挙がった際も、「ほっときましょう。嫌な人はやめてもらういい機会ですよ。所詮パートなんで」と発言。

あみちゃんは、パートという働き方を選んでいる背景を知らず、「正社員になれない人たち」という偏見を持っていました。

大型案件での入力ミス

そんなある日、あみちゃんが担当していた大型案件で発注数の入力ミスが判明します。本来は「1,200個」と入力すべきところを「120個」で処理していたのです。

納品直前で数量不足に気づいた取引先の社長は激怒し、「もう任せられない」と契約打ち切り寸前。社内は騒然となり、責任問題も現実味を帯びていました。

思わぬ救世主

そのとき思わぬ救世主が現れます。8人のパートの中で最もベテランの女性が、実は取引先の社長と20年来の知り合いだったのです。昔一緒に働いていた縁があったそうで、彼女は即座に電話で謝罪し、さらに人脈を使って工場・倉庫・配送会社へ同時に連絡。

夜遅くまで調整を重ね、翌朝には不足分を確保しました。取引先の社長は「あの人がいなかったら契約を切っているところだった」と語ったそうです。

肩書きでは測れない価値

この一件を受け、上司はあみちゃんに「肩書きで人の価値は決まらない」「パートという働き方を“選んでいる”人もいる」と伝えました。あみちゃんは、表面的な立場だけを見て偏見を持っていたことを深く反省します。

それ以降、会議ではパートさんたちの労働環境の改善を図る発言を積極的に行うようになり、態度も大きく変わっていきました。

【体験者:30代・女性会社員、回答時期:2022年7月】

※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

EPライター:Rio.K
大学卒業後、保険会社で営業関係に勤務。その後は、エンタメ業界での就業を経て現在はライターとして活動。保険業界で多くの人と出会った経験、エンタメ業界で触れたユニークな経験などを起点に、現在も当時の人脈からの取材を行いながら職場での人間関係をテーマにコラムを執筆中。

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