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喜んでもらえると思い、年末に渡した1冊のグルメカタログ。それが、正月の義実家で気まずい空気を生むことに……。今回は、私の知人・景子さん(仮名)が体験した、プライドの高い義母にまつわる出来事をご紹介します。

プライドの高い義母

私の実家は地元で工務店を何店か経営しており、年末には取引先からたくさんのお歳暮をいただきます。私たち夫婦も、いつもおすそ分けをもらっていました。

中でも毎年楽しみにしているのが松阪牛やタラバガニといった高級食材が選べるグルメカタログ。その年は2冊もらったので、1冊は私たち夫婦で使い、もう1冊はちょうど我が家に遊びに来ていた義母に差しあげました。

義母はプライドが高く、特に私の実家に対抗心を持っていたので、あえて実家からのもらい物だとは告げずに渡したのですが……。それが思わぬ事態を引き起こすことになったのです。

正月の食卓で放たれた言葉

お正月、新年の挨拶のために義実家を訪れた時のこと。和やかな雰囲気の中、夫がふと思い出したように義母へ尋ねました。「そういえば、この間渡したカタログギフト、何を選んだの?」

すると、義母は少し間をおいて、「ああ、あれね。食べたいものが何もなかったから、仕方なくカニを頼んだわ」その突き放した言い方に、私は言葉を失いました。夫もフォローのしようがなかったようで、部屋には気まずい沈黙が流れたのです。

明るみに出る「真実」

夕方、友達と初詣に出かけていた義妹の祐実ちゃん(仮名)が帰宅。家族全員で夕食を囲んでいる時、祐実ちゃんが弾んだ声で話し始めました。「この間いただいたカタログで頼んだカニ、美味しかったよ!」

私は反射的に義母の顔を見ましたが、彼女は黙々と箸を動かしています。祐実ちゃんは続けて、
「お母さんは『松阪牛がいい』って譲らなかったんだけど、私がどうしてもカニが食べたいって言って、二人でじゃんけんをしたの! それで私が勝ったからカニになったんだけど、最高に美味しかったよね、お母さん!」

嘘が招いた結末

屈託のない笑顔で問いかけられた義母は、顔をこわばらせ、「……そうだったわね」 と、小さな声で答えるのが精いっぱいのようでした。そして、その場にいたたまれなくなったのか、「ちょっと煮物を温めなおしてくるわ」と逃げるように台所へ。

「お母さん、急にどうしたのかしら?」 何も知らない祐実ちゃんだけが、と不思議そうに首をかしげていました。私は義母の性格をわかったつもりでいましたが、まだまだ理解が足りなかったと実感したのでした。

【体験者:30代・女性会社員、回答時期:2022年1月】

※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

EPライター:Sachiko.G 
コールセンターやホテル、秘書、専門学校講師を歴任。いずれも多くの人と関わる仕事で、その際に出会った人や出来事を起点にライター活動をスタート。現在は働く人へのリサーチをメインフィールドに、働き方に関するコラムを執筆。

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