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職場で女性の活躍推進が謳われた時期、私は出世よりも「お客様と向き合う現場の仕事」にやりがいを感じていました。ある出来事をきっかけに、「組織の中での活躍」の形は人それぞれでいいと実感したエピソードです。

女性活躍が進んだ時代の空気

保険会社に勤めていた頃、世の中では「女性活躍推進」が声高に言われるようになっていました。事務から営業へ挑戦する女性も増え、研修やセミナーもそれまで以上に盛んに。

社内も「女性にもチャンスを!」という雰囲気がありましたが、私は出世そのものにあまり興味がなく、現場でお客様と向き合う時間を大切にしたいと感じていました。休日に上司のゴルフに付き合って機嫌を取るよりも、現場での課題に向き合うほうが自分にとって意味があることでした。

先輩との意見の衝突

ある日、「出世したい」が口癖の先輩社員から、社内ゴルフコンペのスケジュール調整を頼まれました。しかし、ちょうど担当企業からの依頼対応が重なっていたため、すぐには対応できないと伝えました。

するとその先輩は「仕事の優先順位は社外のお客様より、社内の偉い人の言うことが最優先だよ」とドヤ顔で言ったのです。

自分の価値観を言葉にする

その言葉に、私は思わず「それは出世したい人の考えです。私は頼ってくれるお客様を優先します」と返しました。すると、その場にいた同期も「私もお客様が最優先だと思います」と加わり、別の先輩も「お客様あっての会社ですからね。ゴルフは行きたい人が自分で調整すればいいのでは?」と言ってくれました。

先輩はそれ以上何も言えず、その後こちらにマウントを取ってくることもなくなりました。

「活躍」の形はひとつじゃなくていい

この出来事を通して、昇進や役職拡大を目指すことだけを「活躍」と決めつけなくていいと感じました。働くなかでのやりがいは人それぞれ。現場でお客様と誠実に向き合うことも、会社にとって大切な役割です。組織での評価に縛られず、自分が納得できる働き方を選んでいいのだと実感できたのです。

【体験者:30代・女性会社員、回答時期:2020年1月】

※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

EPライター:Ryoko.K
大学卒業後、保険会社で営業関係に勤務。その後は、エンタメ業界での就業を経て現在はライターとして活動。保険業界で多くの人と出会った経験、エンタメ業界で触れたユニークな経験などを起点に、現在も当時の人脈からの取材を行いながら職場での人間関係をテーマにコラムを執筆中。

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