のどかな田舎町での出来事
私が働いていた服屋さんの店長は転勤が多く、さまざまな店舗での経験を持つ方でした。そのため色々なエピソードを聞くことができたのですが、中でも驚いたのが今回のエピソード。
それは、ある田舎町の路面店での出来事です。ある日の営業中、店長がいつも通り店内で業務をしていると、突然お客さんの悲鳴が響き渡りました。
その声に驚いた店長は、すぐにお客さんの元へ駆けつけ、「どうされましたか?」と声をかけたのだそう。怯えた様子のお客さんが指を差したのは椅子の下。視線を向けた店長が目にしたのは、なんとトグロを巻いた大きなヘビだったのです!
店長VS大蛇!
店内には緊張感が走り、なんとかしてヘビを外に追い出さなければならない状況に。
店長は即座に段ボールを手に取り、箒を使ってヘビを外へと誘導する作戦に出ました。ヘビも抵抗するかのように動きを見せる中、店長は慎重に対応。およそ数分に及ぶ格闘の末、ついにヘビを店の外へ追い出すことに成功したのです。
店長の冷静な対応に拍手喝采
一連の様子を見守っていたお客さんやスタッフからは拍手喝采。店内に再び平穏が訪れると、店長は「大事にならなくてよかった」とホッとしたそうです。
私はこのエピソードを聞いて、いつも冷静沈着な店長の判断力と行動力に感動。「すごい戦いでしたね!」と感心すると、店長は「実は怖くて汗だくだったけどね(笑)」と笑っていました。
冷静でいることはお客様のためでもある
私自身も以前、地下街で働いていたときにネズミを見かけたことはありましたが、ヘビ、それもトグロを巻くような大きなものに遭遇した経験はありません。店長の話を聞いて、もし自分がその場にいたら同じように対応できただろうかと思うと、想像するだけでゾッとしました。
でも、もし店員がパニックになってしまったらお客様ももっと不安になってしまうことでしょう。店長のこのエピソードは、「どんな状況でも冷静に対処することの大切さ」を私に教えてくれた出来事でもありました。
【体験者:30代・販売員、回答時期:2023年5月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
EPライター:Mio.T
ファッション専攻の後、アパレル接客の道へ。接客指導やメンターも行っていたアパレル時代の経験を、今度は同じように悩む誰かに届けたいとライターに転身。現在は育児と仕事を両立しながら、長年ファッション業界にいた自身のストーリーや、同年代の同業者、仕事と家庭の両立に頑張るママにインタビューしたエピソードを執筆する。