30代女性)が、育児の悩みを話すたびに、なぜか置いていかれるような気持ちになった実体験です。
ちゃんと聞いてくれている……はずだった
育児の悩みを話すたび、毎回全部を自分の子どもの話にすり替えるママ友がいました。「女の子なのに髪が少なくてよく男の子に間違えられる」と話すと、「うちは生まれたときからフサフサで、シャンプーが大変だった。少なくて羨ましい」と返ってくる。
「もうすぐ2歳なのに、言葉が少し遅い気がして心配」と言えば、「うちはすごく早かったけど、そのぶん赤ちゃんらしさがすぐなくなっちゃって。喋らないの羨ましいよ」と言われる。悪意がある感じではなく、むしろ励まそうとしてくれているのは伝わっていました。
本当に羨ましい?
歯が生えるのが遅くて気になると話したときも、「うちはすごく早かったよ。でも虫歯が心配で、歯医者の定期健診では……」と、やはり自然に自分の子どもの話へ。
そして最後は必ず「そっちのほうがうらやましい」で締める。確かに言葉だけ見れば優しいけれど、こちらとしてはなぜか気持ちが軽くなりませんでした。
悪気がないからこそ、言いづらい
相手としては「元気づけたい」「気にしなくていい」と伝えたくて、自分の体験を重ねていたのだと思います。だからこそ指摘はしませんでした。
そんなある日、別のママ友が同じように話をすり替えられたとき、冗談っぽく「今うちの話してるから、まずは“そうなんだ”って聞いて〜!」とやんわり返しました。するとそのママ友はハッとしたように、「確かに……私、自分の話ばっかりしてたかも」と答えました。
“共感”と“自分語り”は紙一重
その様子を見て、このママ友は本当に悪気がなかったのだろうと感じました。ただ、励ますつもりで自分の話を重ねても、受け取る側が“話を取られた”ように感じることもある。
育児の悩みに限らず、誰かの弱音や本音を聞いたとき、すぐにアドバイスをせずに、まず相手の気持ちを受け止めようと意識するようになった体験です。
【体験者:30代・女性会社員、回答時期:2022年1月】
※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
EPライター:Rio.K
大学卒業後、保険会社で営業関係に勤務。その後は、エンタメ業界での就業を経て現在はライターとして活動。保険業界で多くの人と出会った経験、エンタメ業界で触れたユニークな経験などを起点に、現在も当時の人脈からの取材を行いながら職場での人間関係をテーマにコラムを執筆中。