【COORDiSNAPライターは見た】女性メディアライターの実録記ー本記事は当メディアの読者の声及びライター体験を元にした実録記です。女性のライフスタイルのリアルをお届けします。
酒、タバコ、ギャンブル……夫が子どもの頃から好き放題に暮らしてきたという、すずちゃん(仮名)の義母。その身勝手さは歳を重ねても変わらず、借金を作っては子どもたちに尻拭いをさせていました。それでも夫は義母を切り離せず、長年苦しみ続けていたといいます。そんな夫に、すずちゃんがかけた言葉とは……

夫を幸せにしたいと思った理由

私は新卒で入った会社の同期だった男性と結婚しました。夫は不器用で、コミュニケーションもあまり得意ではありません。どこか物悲しそうな雰囲気があり、最初は自分とはまったく違うところに惹かれました。

夫がそんな性格になった背景には、母親の存在がありました。夫は貧しい家庭で育ち、食事はいつも袋に入ったうどんだけだったそうです。にもかかわらず、義母は少ないお金を酒やタバコにつぎ込んでいたといいます。

まるでドラマのような壮絶な家庭環境を聞き、私は「絶対に私が夫を幸せにしてあげたい」と強く思いました。

義父から届いた突然の連絡

結婚後は義実家と離れて暮らしていたため、しばらくは穏やかな日々を過ごしていました。ところがある日、義父から驚きの連絡が入ります。「お母さんがロマンス詐欺に遭って、400万円の借金をしてしまった。肩代わりしてほしい」

あまりにも突然の話に、私は言葉を失いました。しかも、義母が借金を作ったのは今回が初めてではなかったのです。結婚前にも義母の借金があり、その返済を夫と義弟が担っていると知っていました。

「育ててもらったから」

借金に加え、まさかのロマンス詐欺。私は義母の身勝手さに怒りがこみ上げました。「なんで私たちが肩代わりしなきゃいけないの? こっちだって子どもがいるのに!」そして夫に続けて言いました。

「それに、お義母さんが以前作った借金だって、あなたと義弟さんが返しているじゃない。それなのにまた借金!?」すると夫は、苦しそうな表情でこう言ったのです。「でも、育ててもらったから……」

私は絶望的な気持ちになりました。どれほど理不尽な扱いを受けても、「育ててもらった」という理由だけで義母の問題を背負い続ける夫。まるで一種の洗脳を受けているように思えたのです。

悩み考えた末の決断

しかし、私たちにも子どもがいて守るべき生活があります。夫は義母の息子である前に、私たちの家庭を支える大黒柱なのです。それに我が家が借金の返済を断ったとしても、その矛先は義弟に向くだけ。義弟も不思議なことに夫と同じ考え方なので、きっと1人でも借金を肩代わりしてしまうでしょう。

悩んだ末、私は夫に言いました。「今回だけは借金を肩代わりする。でも、約束してほしい。今後一切、お金の肩代わりはしないと誓約書を書かせること」そして、夫の目を見て続けました。「あなたはもう私たちの家族。義母のことはもう背負い込む必要がない。もう充分やったよ」……すると夫は、はっとしたような顔をして、珍しくポロポロと涙を流したのです。

今では義母とはあまり連絡を取らないようにして、物理的に夫と距離を取らせています。そうしていたことでいつの間にか夫の『洗脳』も薄れてきたのか、それまでなんとなくタブーになっていた借金の話も、「借金の肩代わりなんておかしいよな。本当にごめん」と言えるまでになりました。

そして義弟を通じて義母から連絡が来ても、夫は自ら接触を断るようになりました。それでも「誕生日だからプレゼントは送っておいたよ」とまだまだ義母を完全に切り離せない様子を見て、「母親の影響力ってこんなにも強力なんだ」と恐ろしくも感じたのでした。

【体験者:40代・女性会社員、回答時期:2024年10月】

※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

EPライター:タカダ ミオ
ファッション専攻の後、アパレル接客の道へ。接客指導やメンターも行っていたアパレル時代の経験を、今度は同じように悩む誰かに届けたいとライターに転身。現在は育児と仕事を両立しながら、長年ファッション業界にいた自身のストーリーや、同年代の同業者、仕事と家庭の両立に頑張るママにインタビューしたエピソードを執筆する。

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