数十円という少額でも積もり積もれば大きな金額になります。これは私の友人、美奈さん(仮名)が体験したエピソードです。割り勘にする時に毎回、「20円まけて」などと言ってくるママ友に困っていたところ、助けてくれたのは意外な人物でした。
週末はママ友数人と昼食
私には小学1年生の息子がいます。よく週末になると、同じクラスの仲のよいママ友数人と、子どもを連れて公園で遊ぶことがあり、お昼時には、私がみんなの分の昼食をまとめて買いに行っていました。
子どもたちが楽しそうにしているのはいいのですが、ママ友の一人、アミさん(仮名)は、代金を支払うときになると決まって「ごめん、10円足りないから、まけてくれない?」と言ってきます。
最初は気にせず「いいよ〜」と応じていましたが、毎回のこととなり、少しずつモヤモヤが募っていきました。
「まけて」というママ友
ある日、いつものようにお弁当を買ってくると、アミさんはまたしても「ごめん、今日は20円足りないや。いいよね?」と笑って言うのです。これまでまけた金額を合わせると、けっこうな金額になってしまいます。
そろそろ言ったほうがいいかな……と困っていると、そばで聞いていたアミさんの息子蓮くん(仮名)が口を開きました。「えっ、ママ20円も払わないの?」アミさんは少し驚きながら、「あ、うん。小銭が足りなくてね」と答えました。
息子の言葉にタジタジ
すると、蓮くんは自分のランドセルから財布を取り出し、少し得意げに「じゃあ、僕のお小遣いから一旦出すよ! あとでちゃんと返してね」と言ったのです。
アミさんが慌てて「いやいや、大人にとっては20円くらいたいしたことないから」と言いますが、蓮くんは真剣な顔で続けました。「でも、ママいつもお金は大事にしないとって言うじゃん」
何も言えず、気まずくなったアミさんは、100円玉を私に差し出し、「ごめん、今までの分もあるから、これで」と言いました。
自分の行動を振り返るきっかけに
それ以来、アミさんが代金をまけてもらおうとすることはなくなりました。たかが数十円と思っていたようですが、子どものまっすぐな言葉に、改めて自分の行動を考え直させられたようです。
【体験者:30代・女性会社員、回答時期:2026年5月】
※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
EPライター:小橋美月
マスコミ業界に16年勤務。業界で培った原稿執筆のスキルを活かし、ライター業へ。さまざまな職種、ライフスタイルの人への取材を通じた、「生きたエピソード」が強み。働く女性の葛藤や子育て、夫婦関係など、実体験に基づいたリアルな物語を届ける。

