【COORDiSNAPライターは見た】女性メディアライターの実録記ー本記事は当メディアの読者の声及びライター体験を元にした実録記です。女性のライフスタイルのリアルをお届けします。
セクハラもパワハラも、ハラスメントはしている側は無意識のことが多いそうです。まさか自分が「カスハラ」の当事者に……?! 今回は私のお客様のエピソードをご紹介します。

シロアリ騒動

私は古い戸建てをリノベーションして暮らしています。先日、2年に1度のシロアリ点検を受けたところ、まさかのシロアリ被害が発覚。被害が広がる前に対処しようと、その場で駆除を依頼しました。

繰り返す「やり忘れ」

数日後、業者がやって来て軒下へ薬剤を散布。作業は問題なく終わったように見えました。ところが後日、「屋根裏の処理を忘れていました」と電話が入ったのです。再訪には立ち会いが必要とのことで、私は再び半休を取得し、対応しました。

さらに数日後、また連絡が入ります。今度はキッチンと洗面所の床下収納への散布忘れをしたと言います。追加費用こそ不要でしたが、仕事の都合でこれ以上休みを取ることができず、3度目の立ち会いは夫に半休を取ってもらうことに。

何度も続くうっかりミスに、私の不信感はかなり大きくなっていましたが、無事終了したと夫から連絡が入り、胸をなでおろしました。

家の前の車

しかしそのまた数日後の朝、自宅を出ると近所に“シロアリ駆除”と書いてある車が停まっているではありませんか。「また何かやり忘れたのかな」そう思いながら出勤したものの、業者からの連絡はありません。

ところが夕方、帰宅して驚きました。朝見た車が、まだほぼ同じ場所にあるのです。私は嫌な予感しかしませんでした。もしかすると、また新たなミスが見つかったのではないか。しかも気の強い私ではなく、穏やかな夫が出てくるのを待っているのではないか。そんな想像まで始まります。

意を決した私は車へ近づき、窓をノック。半分ほど窓が開いたので「朝から停まっていますが、何かご用ですか? まだやり残した場所があるなら、夫ではなく私に直接言ってくれません?」と質問。すると運転席の男は「すみません、すみません」と繰り返すと、落ち着かない様子のまま、その場を離れていきました。

警察が訪ねてきた理由

数日後、玄関のインターホンが鳴り、出てみると、そこには警察官の姿。そして「シロアリ駆除業者の件でお話を伺いたいのですが」と言うのです。その瞬間、私は青ざめました。何度も不手際を繰り返す業者にイライラし、あの日はかなり強い口調で詰め寄ってしまったからです。「まさかカスハラで通報された?」と後悔する私。

ところが警察の用件はまったく別でした。近所でシロアリ駆除業者を装った犯罪グループが目撃されており、防犯カメラに私が車内の男と話す様子が映っていたため、特徴を聞きたいというのです。警察に呼ばれた理由は、カスハラの加害者としてではなく、まさかの目撃者としてでした。

思い返してみると、業者の清掃服ではなかったし、受け答えもどこか不自然でした。私は「次にミスをしたら本社に苦情を入れる」と思っていたこともあり、男の顔や体格をよく覚えていました。その証言が、捜査の参考になったそうです。相手の顔をしっかり覚えていたことが、思わぬ形で役に立ったのです。

カスハラの通報はなかったものの、自分にも心当たりがあったのは事実。イライラしていたり疲れていたりすると、自分が思っている以上に口調や態度が強くなってしまうこともあります。だからこそ、疲れているときほど言動に気を付けたい。そんなことを改めて考えさせられたエピソードです。

【体験者:30代・女性会社員、回答時期:2026年10月】

※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

EPライター:桜井ひなの
大学卒業後、金融機関に勤務した後は、結婚を機にアメリカに移住。ベビーシッター、ペットシッター、日本語講師、ワックス脱毛サロンなど主に接客領域で多様な仕事を経験。現地での出産・育児を経て現在は三児の母として育児に奮闘しながら、執筆活動を行う。海外での仕事、出産、育児の体験。様々な文化・価値観が交錯する米国での経験を糧に、今を生きる女性へのアドバイスとなる記事を執筆中。日本でもサロンに勤務しており、日々接客する中で情報リサーチ中。

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