面倒なことを乗り越えた先に、大きな喜びがある……わかっていても、わざわざ大変なことはしたくないのが本音。今回は同僚の内山さん(仮名)の家族が、子どもの発言で気づかされたエピソードを紹介します。

夫は芋掘り遠足に行かず

私の娘(5歳)が通う幼稚園では、芋掘り遠足という行事があります。土曜日にあるということで、夫に「家族みんなで参加できるって」と声をかけてみました。すると夫は「えー、土って汚いし、遠足なんて疲れるじゃん。俺はパス」とだるそうに言うのです。

私があきれていると「じゃあ俺は、持って帰ってきたサツマイモを料理してあげるからさ、ママと一緒に楽しんでおいで」と娘に言ったのでした。

持ち帰った芋を味わう

結局、芋掘り遠足は娘と私で参加しました。娘は一生懸命サツマイモを掘り、たくさん収穫できて満足の様子。途中、農家さんの話も熱心に聞いていたようでした。

帰宅後、収穫したサツマイモを夫に渡すと「土付きかぁ、洗うの面倒だな」と言いながら外の水道で洗っていました。そしてスマホでレシピを調べ、焼き芋を作って食べ始めます。「やっぱり獲れたての芋はうまいな」と言いながら食べ進めていたようでした。

子どもが不思議そうに指摘すると

するとシャワーと着替えを済ませてキッチンへやって来た娘が、焼き芋をおいしそうに食べる夫を見て言いました。「パパ、本当においしいの? 獲れたてのお芋より、乾かしてしばらく寝かせたお芋のほうがおいしいって農家さんが言ってたよ」

驚く夫へ、娘は続けて「それに頑張って掘ったお芋は、いつも以上においしく感じるんだって! パパはお芋を掘ってないけど、焼くのを頑張ったのかな?」と不思議そうにしています。

子どもに気づかされた

夫は気まずそうにしています。その横で娘は「私は頑張ったから、お芋がおいしいね」と夫が焼いた焼き芋を食べていました。

その日の夜、「娘に言い負かされるなんて……やっぱり俺も行けばよかった」と後悔していた夫。その後、休日に行われる行事には積極的に参加するようになりました。

努力や経験の大切さを、子どもを通じて再認識することができた出来事でした。

【体験者:30代・主婦、回答時期:2026年9月】

※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

EPライター:伊村 えりか
薬剤師歴12年。就業を通じて多くの人生や、悩み、奇跡などに直面し、それらを伝えるべく執筆活動を開始。職場や同世代の女性との会話をもとに、医療現場の裏側から家族の「あるある」まで、多岐にわたるテーマで執筆を手がける。子育てサイトのアンバサダーを務め、身近な視点を活かしたコラムを執筆中。

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