ワイン好きの夫から、選んだワインを「初心者が選ぶやつ」と笑われた由美さん(仮名)。知識でマウントを取られ、選ぶことを諦めた直後、思わぬ展開になりました。最後には夫も、自分の先入観を素直に認めることになったエピソードです。

「それ、初心者が選ぶやつだよ」

私は夫と食事に行った際、メニューを見て気になったワインを指差し、「これ、おいしそうだから頼んでみない?」と提案。すると夫は「それ、初心者が選ぶやつだよ」と笑います。

「そうなの? おいしそうだと思ったけど」と返すと、「ワインは産地とか年代をちゃんと見ないと。恥かくよ」と、マウントを取るかのように説明してきました。私は「じゃあ任せるよ」と選ぶのをやめました。

夫が選んだワインを堪能

夫はしばらくメニューを眺め、「これにしよう」と別のワインを注文。料理が運ばれてくると、宣言通りワインの香りや産地について得意げに解説。私は黙って聞いていましたが、最初に自分が選んだワインがまだ少し気になっていました。

すると店員さんが私たちのところに来て、「ちなみに先ほど奥様が見ていたワインですが……」と話しかけてきたのです。

「本日のソムリエおすすめです」

店員さんは「実は本日のソムリエおすすめです」と説明。「非常に飲みやすく、お料理にも合わせやすいので初めての方にもおすすめしています。試されますか?」と笑顔で続けました。私が「やっぱりこっちも頼んでみようかな」と笑うと、夫は「……そうなの?」と急に小声に。

さらに店員さんが「私も個人的に好きなワインです。奥様、選ぶセンスがいいと思います」と言うと、夫は「なかなかやるじゃん」と苦笑い。

「初心者とか関係ないな」

結局、二本のワインを飲み比べ、夫も両方気に入りました。私が「初心者が選ぶワイン、おいしい?」と聞くと、夫は「……うん」と笑いました。

帰り道には「最初から素直におすすめ聞けばよかった。初心者とか関係ないな」と夫。私は「私も素人だけど、おいしいものはおいしいよ」と笑いました。

知識があることと、人の選択を否定することは別問題。最後には夫も素直に「おいしい」と言ってくれたのがよかったです。

【体験者:30代・女性会社員、回答時期:2023年12月】

※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

EPライター:橘 りお
大学卒業後、保険会社で営業関係に勤務。その後は、エンタメ業界での就業を経て現在はライターとして活動。保険業界で多くの人と出会った経験、エンタメ業界で触れたユニークな経験などを起点に、現在も当時の人脈からの取材を行いながら職場での人間関係をテーマにコラムを執筆中。

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