減っていく夫婦の会話
夫とは結婚して10年目になります。以前はよく2人で話していましたが、最近の夫は帰宅するとスマホばかり見ています。私が話しかけても「うん」「あとでね」と返されるだけで、家事や育児もほとんど私に任せきりなのです。
大きな喧嘩をするわけではありません。それでも以前と比べると夫婦の会話は減り、関係も少しずつ冷めているように感じていました。
別人のような夫
そんなある朝、起きてキッチンへ行くと、今までほとんど家事をしたことのない夫が朝食を作っていました。しかもその日から、夫は食後に皿を洗い、洗濯物を畳み、以前よりも早く帰宅するようになったのです。
休日には「どこか行きたいところはない?」と私に尋ね、娘とも積極的に遊んでくれます。あまりに突然の変化に、私は「何かやましいことでもあるのでは?」と疑い始めてしまったのです。
娘の容赦ないひと言
そんなある日、夫が夕食後の皿を洗っていると、6歳の娘が不思議そうに尋ねました。「パパ、最近どうしたの? 前は何にもしてなかったのに」遠慮のない問いかけに、夫は返事に詰まります。
すかさず「それ、私も気になってた。急にどうしたの?」と聞くと、夫は真剣な表情でこう答えたのです。「だって、離婚されたくないから……」思いもよらない言葉に、私は驚きを隠せませんでした。
真に受けた冗談
夫によると、少し前、親戚の結婚式で酔った夫に「俺と結婚して幸せ?」と聞かれ、私は笑いながら「うーん、正直わかんない。このままだったら、来世では結婚しないかも」と答えたそうです。私も酔っていたためすっかり忘れていましたが、夫はそれを“離婚寸前の警告”だと受け止めていたのです。
「あれは酔った勢いで言った冗談だよ」と笑っても、夫は真剣な顔で「でも、“このままだったら”って言っただろ? 今のままじゃダメってことだよな?」と返します。私は呆れつつも、思わず笑ってしまいました。
それ以来、夫の家事や育児は三日坊主で終わることなく、夫婦で話す時間も増えています。夫にとってはよほど焦るひと言だったようですが、私たちの関係を見直すよいきっかけになりました。
【体験者:30代・女性会社員、回答時期:2026年9月】
※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
EPライター:逢坂 ゆな
ライター業をしながら、実は現役の保育士でもある。その実体験を元にしたエピソードをSNS発信すると好評を得て、執筆者としても活躍するように。幼稚園教諭や歯科受付などの、多彩な職業も経験。読者からの共感の声やお悩み相談、体験談が届き、それらも元に執筆中。育児エピソードや義母・夫とのバトルなど、ママ世代から共感を呼ぶリアルな体験記事が人気。

