敬老の日というと、高齢者に何かをしてあげる日というイメージがありますよね。でも高齢者を敬う気持ちの伝え方はさまざまで、相手の負担を減らす形を選ぶことも思いやりのひとつです。今回は私が義実家で経験した敬老の日にまつわるお話です。

9月の連休の予定は

私は3歳の息子と夫とともに都会で暮らしています。私たちは地方出身で、それぞれの実家は飛行機を使って行くような場所にあるため、毎回の帰省は1日がかりで移動します。

今年の8月半ばに夫の実家に帰省した時のこと。義母が「9月の大型連休はどうする? 何か食べたいものがある?」と聞いてきたのです。私は驚いてしまい、「9月はこちらに来る予定はないです。すでに他の予定を入れています」と正直に伝えました。

敬老の日があるのに

すると義母は「なんで? だって9月の連休は敬老の日でしょ? 帰ってきて、私たち高齢者を敬う日なんじゃないの?」と言い始めました。さらに「そもそも敬老の日があるおかげで、連休になっているのよ。それなのに私たちに何もしないなんて、親不孝ねえ」と悲しそうに言うのです。

迎える方も大変でしょ

私は返答に困ってしまいました。すると近くで話を聞いていた夫が、口を開きます。「今帰ってきてるんだから一か月後にまた来る必要はあるのかな。迎え入れる母さんたちだって大変でしょ。家の掃除とか布団の出し入れが負担だって、前に愚痴っていたじゃないか」

続けて、「そういった負担を減らすために頻繁に帰省しないことも、母さんを敬う気持ちだと思ってくれるといいんだけど」と言ってくれたのです。

敬う気持ちはあるから

義母は「そうね。敬う気持ちはしっかり受け取っておくわ」と納得した様子。夫は「ちなみに今年の連休は、秋分の日もあるから長い休みになってるんだけどね」と苦笑いをしていました。

帰省からの帰り道、私たちは敬老の日のプレゼントを考えていました。そしてプレゼントは敬老の日の前日に、宅配便で届くよう注文しました。考え方の転換や、相手のことを想った発言ができる夫の良さに再度気づくことができた出来事でした。

【体験者:30代・女性会社員、回答時期:2026年9月】

※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

EPライター:伊村 えりか
薬剤師歴12年。就業を通じて多くの人生や、悩み、奇跡などに直面し、それらを伝えるべく執筆活動を開始。職場や同世代の女性との会話をもとに、医療現場の裏側から家族の「あるある」まで、多岐にわたるテーマで執筆を手がける。子育てサイトのアンバサダーを務め、身近な視点を活かしたコラムを執筆中。

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