近所付き合いでは、ちょっとしたマナー違反でも繰り返されると大きなストレスになるものです。今回は、近所の知人・紗理奈さん(仮名)が、ある女性の迷惑行為に悩まされていたときの話をご紹介します。大人同士の話し合いが進まないなか、思わぬ人物のひと言が状況を動かしました。

何度注意されても認めない女性

近所には、自分の都合を優先して周囲に迷惑をかける女性・Aさんが住んでいました。収集日ではない夜にゴミを出したり、分別していない袋を他人の家の前へ置いたりすることも。それでも注意されると、「私が出した証拠でもあるの? 勝手に決めつけないで」と怒り、認めようとしません。

さらに道路にはみ出すように植木鉢を並べ、「ここはうちの前だから、好きに使っていいでしょう」と言って片づけないため、子どもや自転車が通るたびに気になっていました。

玄関前に置かれた生ゴミ

ある朝、玄関を開けると、目の前に生ゴミの入った袋が置かれていました。袋からは汁が漏れ、辺りには嫌な臭いが残っています。Aさんに確認しても、「知らない。あなたの家のゴミじゃないの?」と笑うだけ。

同じような被害に遭った家が何軒もあったため、自治会長がAさんを呼び、集会所で話し合うことになりました。夫は仕事だったので、私は4歳の娘を連れて参加。しかし、住民が順番に被害を説明しても、Aさんは腕を組んだまま「みんなで私を悪者にしたいだけでしょう」と言い張りました。

娘が見ていた意外な光景

話し合いが進まないなか、娘が突然、「この前の夜、おばちゃんが黒い袋をうちの前に置いてたよ」と言いました。Aさんは顔色を変え、「小さな子どもの話なんて信用できない」と声を荒らげます。

すると娘は「おばちゃん、袋を置いたあと、走ってお家に帰ったよ。かくれんぼしてたの?」と不思議そうな顔。その言葉を聞いた自治会長が、向かいの家に設置されている防犯カメラを確認しようと提案しました。

後日、映像にはAさんが夜遅くにゴミ袋を運び、わが家の前へ置いて立ち去る姿がはっきり映っていました。

「大人は言わなくていいの?」

再び話し合いが開かれましたが、Aさんは映像を見ても「たった1回置いただけ」「ゴミ置き場まで運ぶのが面倒だった」と開き直りました。自治会長が謝罪を求めても、「掃除すれば済むことでしょう」と言って頭を下げません。

そのとき、娘が真剣な顔で「保育園では、悪いことをしたらごめんなさいって言うんだよ。大人は言わなくていいの?」と尋ねたのです。集会所は一瞬、しんと静まり返りました。Aさんはしばらくうつむいたあと、「すみませんでした」と小さな声で謝りました。

その後、放置していたゴミを回収し、植木鉢も自宅の敷地内へ移動。迷惑行為もなくなりました。大人たちの言葉では動かなかった話し合いを前へ進めたのは、娘の素朴でまっすぐな疑問でした。間違いを認めて謝る大切さを、私も改めて考えさせられた出来事です。

【体験者:30代・主婦、回答時期:2026年9月】

※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

EPライター:佐藤 栄祠
大手メーカーの営業を経て、ライターに転身。会社員時代に培った経験と、組織の一員であるからこその“喜怒哀楽”をリアルに伝え、「誰かを癒したい」との思いが執筆の原動力。スピリチュアル関連情報にも精通しており、それらに傾倒する人の思いを描いたエピソードも好評。

This article is a sponsored article by
''.