泥棒呼ばわり
ある日、「薬がない! 殺す気か!」と怒鳴り散らす義母。何事かと確認すると、確かに今日飲む分がピルケースから消えていたのです。
義母は私を指さし、「薬を管理してるのはお前だ! 盗んだのもお前だろ! 遺産狙いの卑しいやつめ!」と責め立ててきました。あまりの言いがかりに言葉を失った私。その時、そばで見ていた高校生の娘が静かに口を開いたのです。「おばあちゃん、自作自演やめて」
部屋の空気が一瞬で変わりました。
娘の鶴の一声
義母が隠した薬は、娘の大切なネイルアイテムの中に紛れ込ませてありました。ピルケースと似ていること、娘の部屋がとても散らかっていることから、ここならバレないと思ったのでしょう。しかし娘は大事なネイルアイテムは、散らかっているように見えて徹底管理しており、義母が入れた薬の異変にすぐに気づいたのです。
さらに娘は続けます。「リフォーム工事も嘘だよね? 昨日おばあちゃんち見に行ったけど、トラック一台も停まってなかったよ?」
義母が同居するためについた嘘。寂しさからの行動だったのかもしれませんが、娘ははっきり言いました。「一緒に住みたいなら素直にならなきゃ。あと、ママに優しくならないと同居は無理だから」
観念した義母
そして娘は、職業体験で訪れた老人ホームのパンフレットを義母へ差し出し、「ここおすすめだよ。イケメン多いらしいよ」とほほ笑む娘。義母はその後、私へのいびりをやめ、その老人ホームへの入居を決めました。
自作自演は必ずバレます。そして信用を失います。気持ちを正直に話すことは時に難しいものですが、嘘で人を傷つける前に、素直になる勇気が必要だと感じました。
【体験者:40代・女性会社員、回答時期:2026年8月】
※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
EPライター:桜井ひなの
大学卒業後、金融機関に勤務した後は、結婚を機にアメリカに移住。ベビーシッター、ペットシッター、日本語講師、ワックス脱毛サロンなど主に接客領域で多様な仕事を経験。現地での出産・育児を経て現在は三児の母として育児に奮闘しながら、執筆活動を行う。海外での仕事、出産、育児の体験。様々な文化・価値観が交錯する米国での経験を糧に、今を生きる女性へのアドバイスとなる記事を執筆中。日本でもサロンに勤務しており、日々接客する中で情報リサーチ中。
