義姉の強気な要求
葬儀を終えたあと、義姉が私のそばへ来て「あなたはもう嫁いでいるし、この家や土地には住まないでしょ?」「こういう土地は長男が継いで守るべきじゃない?」と切り出しました。兄が実家を相続するのが当然だという口ぶりです。私は、言い返したい気持ちを抑え「お母さんの遺言どおりにするつもりです」とだけ答えました。
そして母が残した遺言書には、預金の一部は兄に、実家と土地は私に譲りたいと記されていたのです。さらに「いつか孫たちがこの家や土地を受け継いでくれたらうれしい」という言葉も残されていました。
長男が選んだ答え
遺言を知った義姉は「でも長男が継ぐのが普通じゃない?」「あなたは住まないんだから、持っていても仕方ないでしょ」と引き下がりません。
すると兄が「もうやめろ。母さんが最後までこの家で暮らせたのは、こいつがずっと支えてくれたからだ」と義姉を制止しました。兄は私に向き直り「俺にもちゃんと残してくれてる。それに、全部やってくれてたのはお前だもんな」と続け、母の遺言を受け入れたのです。兄の言葉を聞いた義姉は、何も言い返せず黙り込んでしまいました。
最終的に、預金の一部は兄が、家と土地は遺言通り私が相続しました。財産が欲しくて介護をしていたわけではありませんが、孫たちのことまで考えて家を託してくれた母の思いで、胸がいっぱいになりました。母が大切にした家が、これからも家族に受け継がれてほしいと願っています。
【体験者:50代・パート勤務、回答時期:2026年8月】
※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
EPライター:逢坂 ゆな
ライター業をしながら、実は現役の保育士でもある。その実体験を元にしたエピソードをSNS発信すると好評を得て、執筆者としても活躍するように。幼稚園教諭や歯科受付などの、多彩な職業も経験。読者からの共感の声やお悩み相談、体験談が届き、それらも元に執筆中。育児エピソードや義母・夫とのバトルなど、ママ世代から共感を呼ぶリアルな体験記事が人気。
