私が夫に伝えたこと
そのひと言に、私は思わずイラッとしてしまいました。夫婦二人だった頃なら、食べたいものを目当てにお店を選んでも何も問題はありませんでした。でも今は、小さな子供達も一緒です。誰かが落ち着かなければ、家族みんなで食事を楽しむことはできません。
「あのさ……自分が食べたいもの調べるのもいいけど、家族旅行ってこと考えてる?」「子供が楽しめないと、こうやってあなたも楽しくない気持ちになるでしょ?」私が静かにそう伝えると、夫は少し考え込んでいました。どうやらそこで初めて、自分がこれまでと同じ感覚でお店を選んでいたことに気づいたようでした。
家族みんなで楽しめる旅行に
翌日の食事は、子供が食べられるメニューがあるかを確認してからお店を選びました。すると子供達は機嫌よく食事を楽しみ、私達も前日よりずっと落ち着いて過ごすことができたのです。夫も「こっちのほうがゆっくり食べられるな」と、どこか納得した様子でした。
家族が増えると、旅行の楽しみ方も少しずつ変わっていくものです。家族みんなが満足に過ごせるかを考えることで、夫も以前とは違う旅の楽しさに気づいた様子でした。私自身も、みんなが笑顔で過ごせてこその家族旅行なのだと、改めて感じた出来事です。
【体験者:30代・女性会社員、回答時期:2026年8月】
※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
EPライター:辻 ゆき乃
調剤薬局の管理栄養士として5年間勤務。その経験で出会ったお客や身の回りの女性から得たリアルなエピソードの執筆を得意とする。特に女性のライフステージの変化、接客業に従事する人たちの思いを綴るコラムを中心に活動中。
