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いつの時代にも、嫁いびりをする義母は存在します。息子を大切に思う気持ち自体は尊いものですが、それが嫁への攻撃に変わってしまうと話は別。では、そんな義母にどう向き合えばよいのでしょうか……今回は、私のお客様のエピソードをご紹介します。

嫁いびり

私は結婚してからずっと義母の嫁いびりに悩まされてきました。義実家に行くたび、文句を言われるのです。例えばスカートなら「客気分かよ、少しも手伝う気ないわけ?」、デニムなら「作業着で来るなんて失礼だ」、きれいめパンツでも「会社じゃないんだから」と。

格好だけでなく、何をしても否定される日々。しかも夫の前では決して嫌がらせをせず、二人きりの時だけ。夫に相談しても「考えすぎだよ、母さん平和だよ」と取り合ってくれませんでした。

全否定する義母

私が一番つらかったのは、趣味をけなされること。私はアイドルの「推し活」が大好き。グッズを買ったり、ライブに行ったり、時には課金もしますが、すべて自分のおこづかいの範囲内。

それなのに義母は「無駄遣い」「いい年こいて恥ずかしい」、推しに対してまで「全然かわいくないし歌も踊りも下手」と嫌味を言ってくるのです。心を支えてくれる趣味を否定されるのは、本当に苦しいものでした。

「同担禁止」

やがて私は妊娠・出産。初孫に浮かれる義母が息子を抱こうとした瞬間、私は思わず言いました。「お義母さん、同担禁止でしたよね?」

義母が「どうたんきんし? なにそれ?」と首をかしげると、夫が口を開きます。「同担っていうのは、同じアイドルを応援する人のこと。同担禁止っていうのは、同じ推しが被るのを嫌がるファンのスタンスなんだよ」

夫の説明が終わり、私は続けます。「大好きな息子が私の夫になって、好きぴ(=好きな人)が被ったから嫌がらせしてきたんですよね? だから私も今日から同担禁止になります。息子には触らせません」と。

夫は私の発言に驚き、「言い過ぎだよ」と動揺。そこで私はこれまでの義母からのLINEを見せました。そこには「いい年してみっともない」「変な趣味は胎教に悪影響だからやめろ」「孫に変な名前をつけたら一生許さない」といった罵詈雑言。中には人格否定まで書かれていたのです。

夫は「これはひどすぎる、謝って母さん」と言い、私も「謝ってください」と迫ります。さらに「同担禁止のままだと一生孫を抱けませんけど、どうします?」と告げると、義母は「すみませんでした」と頭を下げました。

「箱推し」

私は最後に義母に「これからは箱推しでいきましょう!」と伝えました。義母が「箱推しって何?」と再び首をかしげたので、今度は私が説明。

「箱推しっていうのは、グループ全員を応援するスタンスのことなんです。特定の一人だけじゃなくて、グループ全員を大切にする考え方。これからは孫も含めて“箱推し”でいきましょうね」

そう言うと、義母はうなずき、ようやく孫を抱くことができたのです。以来、嫁いびりは少しずつなくなっていき、私は子育ても推し活も心から楽しめるようになったのです。

息子に限らず、自分の好きなものを独占したい気持ちは誰にでもあるもの。けれど、それを他人に強要したり嫌がらせに変えてしまうのは、「推し」にとっても望ましい姿ではないでしょう。好きなものを大切にする心と同時に、周囲との調和の大切さを改めて感じたエピソードです。

【体験者:30代・女性会社員、回答時期:2026年7月】

※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

EPライター:桜井ひなの
大学卒業後、金融機関に勤務した後は、結婚を機にアメリカに移住。ベビーシッター、ペットシッター、日本語講師、ワックス脱毛サロンなど主に接客領域で多用な仕事を経験。現地での出産・育児を経て現在は三児の母として育児に奮闘しながら、執筆活動を行う。海外での仕事、出産、育児の体験。様々な文化・価値観が交錯する米国での経験を糧に、今を生きる女性へのアドバイスとなる記事を執筆中。日本でもサロンに勤務しており、日々接客する中で情報リサーチ中。

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