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すると、次の瞬間、次女が熱性けいれんを起こしたのです。私はすぐに救急車を呼び、大事には至りませんでした。

もし時計に起こされていなければ、次女は吐しゃ物で窒息していたかもしれません。後で時計を調べると電池が入っていないことに気づきました。しかし長女が時計の勉強で日中に触っていたことを思い出し、誤作動かな? と深く考えずに過ごしていたのです。

6年後の「6時だよ!」

それから6年後。再び時計が「6時だよ! おはよう!」と鳴ったのです。スマホを見ると朝の7時半。家族全員寝坊していました。

その日は長女の中学受験日。家族中が緊張のため、なかなか寝付けなかったのです。時計のおかげで慌てて準備し、なんとか試験に間に合いました。

結果は無事合格。私は長女に「昨日、時計触った?」と聞くと「触ってないけど、合格しますようにってお願いした」と答えました。

不思議な時計

単なる通信教育の付録だった目覚まし時計。しかし二度も家族の危機を救ってくれました。電池は入っていないのに鳴り響いたその声は、偶然なのか、それとも不思議な力なのか。今も我が家に飾られているその時計は、静かに家族を見守ってくれているように思えるのです。

“不思議な力を持つ時計”と聞くと大きな古時計や懐中電灯を思い浮かべるかもしれません。けれど家族を救ってくれたのは、令和の通信教育の付録でした。

物に宿る力に、年月やデザインは関係ないのかもしれません。少女の純粋に物を大切にする気持ちこそが、家族の危機を救ったのだと思うのです。

【体験者:30代・女性会社員、回答時期:2026年7月】

※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

EPライター:桜井ひなの
大学卒業後、金融機関に勤務した後は、結婚を機にアメリカに移住。ベビーシッター、ペットシッター、日本語講師、ワックス脱毛サロンなど主に接客領域で多用な仕事を経験。現地での出産・育児を経て現在は三児の母として育児に奮闘しながら、執筆活動を行う。海外での仕事、出産、育児の体験。様々な文化・価値観が交錯する米国での経験を糧に、今を生きる女性へのアドバイスとなる記事を執筆中。日本でもサロンに勤務しており、日々接客する中で情報リサーチ中。

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