夢に現れた白い着物の女性
その後、友人は原因の分からない体調不良にも悩まされるようになりました。私は心配になり、「一度、石を返しに行ってみない?」と提案しました。
すると神社へ向かう車の中で、友人が静かに話し始めたのです。「実は昨日の夢に、白い着物を着た女性が出てきたの」そして、その女性はただ一言、「返して」と告げたそうです。
友人の顔は冗談を言っているようには見えませんでした。私は少し背筋が寒くなりながらも、無事に石を返せればいいと思っていました。
神聖な場所への敬意を忘れないために
パワースポットへ到着すると、私たちは石を元の場所へ戻し、静かに手を合わせました。友人も「申し訳ありませんでした」と頭を下げていました。
すると不思議なことに、それまで重たく感じていた空気が少し和らいだように思えたのです。その後、友人の家で聞こえていた足音はなくなり、体調も徐々に落ち着いたそうです。
本当に石が原因だったのかは分かりません。偶然が重なっただけかもしれませんし、気持ちの問題だったのかもしれません。ただ、あの日の出来事を思い返すたびに感じることがあります。パワースポットは願い事をする場所であると同時に、敬意を払うべき神聖な場所でもあるのではないかということです。
今でも友人は「あの石だけは絶対に触らない」と話しています。私にとっても、軽い気持ちで神聖な場所のものを持ち帰ってはいけないと強く心に残った出来事でした。
【体験者:50代・主婦、回答時期:2026年6月】
※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
EPライター:佐藤 栄祠
大手メーカーの営業を経て、ライターに転身。会社員時代に培った経験と、組織の一員であるからこその“喜怒哀楽”をリアルに伝え、「誰かを癒したい」との思いが執筆の原動力。スピリチュアル関連情報にも精通しており、それらに傾倒する人の思いを描いたエピソードも好評。
