「女が先に座るな」と怒鳴る伯父
親戚一同が集まった、ある法事の席でのことです。 60代の伯父は、昔ながらの「男尊女卑」の塊のような人物でした。男性陣が広間でお酒を飲んで賑やかにくつろぐ中、私たち女性陣だけが台所で朝からずっと休む間もなく働かされていました。
一通りの準備を終え、足がパンパンになった私が、少し休もうと座敷の端に腰を下ろした、その瞬間です。「おい! 男たちがまだ飲んでるのに、女が先に座るんじゃない! 本当に気が利かないな、さっさと台所に戻って動け!」
伯父の突然の怒鳴り声が響き渡り、楽しかった席の空気は一瞬で凍りつきました。
耐え続ける女性陣とエスカレートする説教
周りの叔母たちも「この家は昔からこうだから……」と諦め顔で、誰も味方をしてくれません。
私が悔しさを堪えていると、伯父はますます調子に乗り、「これだから最近の若い女はダメなんだ。お前たちの親の教育がなってない」と、私を標的にしてしつこく説教を続けました。
4歳児の純粋すぎる「疑問」
私がただ黙って耐えるしかなかった、その時です。 リビングでトミカで遊んでいた親戚の甥っ子(4歳)が、トコトコと伯父の前に歩み寄ってきました。
そして、首をかしげながら、とても無邪気にこう言ったのです。「ねぇおじちゃん、どうしておじちゃんは自分で動かないの? 保育園では、自分でできることは自分でやるんだよ? おじちゃんは……足が動かないおじいちゃんなの?」
静まり返っていた部屋に、子供の純粋すぎる疑問が響き渡りました。 あまりにも核心を突いた一言に、それまで静かにしていた親戚一同から、一気に「ぶふっ!」と大きな爆笑が巻き起こりました。
古いしきたりが一瞬で崩壊した瞬間
さっきまで大威張りだった伯父は、顔を真っ赤にして絶句。「い、いや……これはこの家のしきたりでだな……」と、小さな子供を相手に必死に言い訳をしようとしました。
しかし、甥っ子はさらに不思議そうな顔をして追撃します。「しきたり? よくわからないけど、自分でやらないのはカッコ悪いよ!」これには親戚たちも「おっしゃる通り!」「4歳児の方がよっぽど立派だねぇ」と大盛り上がり。
恥ずかしさのあまり、伯父はそれ以上何も言えなくなってしまいました。先ほどまでの威厳はどこへやら、自らソワソワとお盆を持ち、空いたお皿を片付け始めたのです。
長年、誰も覆せなかった親戚の古い慣習が、4歳の男の子の言葉によって一瞬で崩壊した、最高にスカッとした瞬間でした。
【体験者:30代・女性会社員、回答時期:2026年4月】
※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
EPライター:北山 奈緒
企業で経理・総務として勤務。育休をきっかけに、女性のライフステージと社会生活のバランスに興味関心を持ち、ライター活動を開始。スポーツ、育児、ライフスタイルが得意テーマ。

