皆から羨望のまなざしを集める“美人”。その存在は憧れの対象である一方、時には妬みや嫉妬から心ない言葉や嫌がらせを受けることもあるようで……今回は、私のお客様の、ママ友のエピソードをご紹介します。
美人なママ友
私には、Yというママ友がいます。Yはモデルのような顔立ちとスタイルを持ち、芸能人のようなオーラをまとっていました。初めて会ったときは、正直少し近寄りがたい印象。
しかし、子ども同士が仲良くなったことをきっかけに、私自身もYと打ち解けていくようになったのです。
人見知り
交流を重ねるうちに、Yが人見知りであることを知りました。学生時代や会社員時代に女子グループから仲間外れにされる経験が多く、ママ友を作らずに過ごしてきたそうです。けれど本当は、ずっと育児の悩みを相談できるママ友が欲しかったと打ち明けてくれました。
Yは外見からは高飛車な印象を受けがちですが、実際は純粋で少しおっちょこちょいな面もあり、とても魅力的な女性。そこで私は、自分のママ友ランチ会にYを誘い、少しずつ輪に入ってもらうようにしました。
頑なな撮影拒否
ところが、子連れで遊園地に行った際や遠出した際、Yは集合写真を必ず断ります。カメラマン役を買って出て、自分が写らないようにするのです。他のママ友が「SNSに載せないから」と説得しても、Yは頑なに拒みました。
その態度に苛立ちを覚えたママ友たちは「私たちのこと、信用してないの?」「芸能事務所でも入ってるの?」「芸能人なら証拠見せて、雑誌とか載ってるんじゃないの?」と責め立て、ついには「調子に乗ってる」「自意識過剰」と吐き捨てて帰ってしまいました。
残されたのは私とYだけ。私は「ママ友が増えたらいいなと思ったのだけど、余計なことをしてごめん」と謝りました。しかしYは「謝らないで」と真剣に答えました。
美人ゆえの苦悩
そこで初めて、Yが写真を拒む理由を教えてくれたのです。美しすぎる容姿ゆえに、学生時代から男女問わず熱心なファンに追われていたY。結婚後に海外へ移住したことで被害は収まったものの、今もいつどこで見つかるか分からない不安を抱えているとのことでした。
「私だけならまだいい。でも娘に何かあったらと思うと怖くて」と語るYの言葉に、私は胸が締め付けられました。羨ましいと思っていた美貌が、実は大きな苦悩を伴うものだったのです。まもなく再び海外へ移住するというY。どうか新天地で穏やかな日々を過ごせるよう、心から願っています。
美しさは羨望を集める一方で、時に人の嫉妬や誤解を生んでしまうことも。誰しも外見だけでは分からない背景や事情を抱えていることを理解し、互いに思いやりを持って接することが大切なのだと、改めて気づかされました。
【体験者:30代・パート勤務、回答時期:2026年5月】
※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
EPライター:桜井ひなの
大学卒業後、金融機関に勤務した後は、結婚を機にアメリカに移住。ベビーシッター、ペットシッター、日本語講師、ワックス脱毛サロンなど主に接客領域で多用な仕事を経験。現地での出産・育児を経て現在は三児の母として育児に奮闘しながら、執筆活動を行う。海外での仕事、出産、育児の体験。様々な文化・価値観が交錯する米国での経験を糧に、今を生きる女性へのアドバイスとなる記事を執筆中。日本でもサロンに勤務しており、日々接客する中で情報リサーチ中。

