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私の友人・春香さん(仮名)が子どもを出産してから初めて迎えた母の日。夫と子どもからお祝いしてもらう友人たちを、どこか羨ましく思っていました。でもまだわが子は赤ちゃんだし、何もないのは仕方ないと納得していた春香さんですが、義母からの一言で『思い出深い』母の日に……!?

初めて迎えた母の日

私は夫の和樹(仮名)と結婚し、第一子を出産しました。そしてしばらくして、『お母さん』になってから初めての母の日を迎えたときのことです。SNSでは、同じように母になった友人たちが「夫と子どもがお花をくれた」「手紙をもらった」など微笑ましい投稿をしているのを見かけます。

(いいなぁ……私にも何かあるかな?)と、どこか少しだけ期待している自分がいました。けれど、当日は特に何もなく過ぎていきます。(まぁ、私は和樹のお母さんじゃないし……子どももまだ赤ちゃんだし、そんなものだよね)と自分に言い聞かせていました。

義母へのプレゼント

翌週、少し遅れて義実家へ母の日のプレゼントを持って行ったときのこと。「ありがとう〜!」と喜んでくれた義母が、その流れでにこやかに私に聞いてきました。「春香ちゃんは、なにかしてもらった?」

私は素直に「いえ……まだ赤ちゃんなので、特になにも」と答えます。すると義母は、少し驚いたように「あら!」と声を上げました。

義母の言葉で気づいたこと

義母はそのまま隣にいた夫の肩をぽんと叩き、「母の日を教えるのは、父の役目よ!」と言ったのです。さらに「和樹たちも昔から母の日に何かしてくれてたけど、それはお父さんが教えてたからよ〜」と笑いながら続けました。

その言葉を聞いた夫は、ハッとした顔になり、「そっか……ごめん、気づかなくて」と私に言ってくれました。

そのあとに届いた気持ち

それから数日後のことです。仕事から帰宅した夫が、小さな花束を買ってきてくれました。そして「母の日、遅くなったけどいつもありがとう。お疲れさま」と、少し照れながら伝えてくれたのです。あのとき義母に言われたことを、ちゃんと考えてくれたのだと分かりました。

私はその気持ちがとても嬉しく、思わずうるっとしてしまいました。そして「父の日は私に任せて!」と返し、ふたりで笑い合います。

当日は何事もなく過ぎていった母の日でしたが、あとからこんなかたちで気持ちを伝えてもらえたことで、忘れられないあたたかい思い出として残りました。

【体験者:30代・女性会社員、回答時期:2025年7月】

※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

EPライター:辻 ゆき乃
調剤薬局の管理栄養士として5年間勤務。その経験で出会ったお客や身の回りの女性から得たリアルなエピソードの執筆を得意とする。特に女性のライフステージの変化、接客業に従事する人たちの思いを綴るコラムを中心に活動中。

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