久しぶりの帰省とワンオペ準備の負担
ある年のGW、私は夫と2人の子どもを連れて、久しぶりに義実家へ帰省することになりました。子どもたちがまだ小さいこともあり、泊まりでの帰省は実に4年ぶり。楽しみな気持ちもありましたが、それ以上に準備が大変で、帰省前日は深夜まで荷造りに追われていました。
子ども2人分の着替えやおむつ、おやつに加えて、義実家への手土産の用意までほとんど私一人で準備していて、夫は特に何も言わず、気づけばいつものように私に任せきりでした。
「俺の着替えは?」で発覚した手ぶらの夫
長時間の移動を終え、ようやく義実家に到着。子どもたちも落ち着き、私もほっと一息ついていたその夜のことでした。くつろいでいた夫がふとこちらを見て「俺の着替えは?」と一言。あまりに自然な口ぶりに、一瞬何を言われているのかわかりませんでした。
よく話を聞いてみると、なんと夫は自分の荷物を何ひとつ持ってきていなかったのです。周囲は夜に開いている店もなく、その日は義父の服を借りてやり過ごすことになりました。
義父の一喝と崩れた「当たり前」
そのやりとりを見ていた義両親は、子どもたちの荷物や手土産の準備まで、すべて私が担っていたことに気づいたようでした。それだけでなく、夫が自分自身の荷造りすら私に任せようとしていたことまで、すべてバレてしまったのです。
沈黙の中、義父が口を開きました。「全部やってもらって当たり前と思うな」低く落ち着いた声でしたが、その場の空気が一瞬でピリッとしたのを感じました。
普段は温厚な義父も、このときばかりは険しい表情を崩さず「自分のことくらい自分でやれ」と叱責。なおも言葉を重ねる義父に、夫は何も言い返せず……。
夫の中の「当たり前」に起こった変化
あの日の帰省以降、夫の様子は目に見えて変わりました。これまで当たり前のように私に任せていた外出や旅行の準備も、自分から動くようになったように感じます。
何より大きかったのは「言わなくてもやってくれる」という安心感でした。あのとき義父が一喝してくれたおかげで、夫の中の「当たり前」が変わったようです。義父の言葉に、心から感謝しています。
【体験者:30代・女性会社員、回答時期:2025年5月】
※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
EPライター:逢坂 ゆな
ライター業をしながら、実は現役の保育士でもある。その実体験を元にしたエピソードをSNS発信すると好評を得て、執筆者としても活躍するように。幼稚園教諭や歯科受付などの、多彩な職業も経験。読者からの共感の声やお悩み相談、体験談が届き、それらも元に執筆中。育児エピソードや義母・夫とのバトルなど、ママ世代から共感を呼ぶリアルな体験記事が人気。

