料理をバカにする夫
私は共働きをしながら、毎日必死に献立を考えて夕食を作っていました。しかし夫は、そんな私の苦労を知ってか知らずか、いつも見下すような発言ばかり。
「料理なんて、レシピアプリを見れば誰でもできるだろ? 毎日そんなに悩むなんて、単に手際が悪いだけじゃないの?」
仕事で疲れて帰ってきて必死に包丁を握る私に対し、ソファでくつろぎながら放たれる無神経な言葉。私は悔しさをこらえながら、いつかこの鼻をへし折ってやりたいとずっと思っていました。
インフルでダウン。夫の「完璧なメシ」宣言
そんなある週末のこと、私はインフルエンザで倒れてしまいました。高熱で動けない私を見て、夫は「よし、俺が完璧なメシを作ってやるよ。レシピ通りにやれば余裕だから見てろ」と豪語し、意気揚々とキッチンへ向かいました。
しかし、1時間経っても2時間経っても、料理が運ばれてくる気配はありません。キッチンからはガシャン! という音や、「えっ、これどうすんの?」という独り言が漏れ聞こえてきます。
キッチンの惨状と、義母の登場
そこへ、私の体調を心配した義母がお見舞いにやってきました。フラフラの私に代わり、義母がキッチンの様子を見に行くと……そこには絶句するような光景が広がっていました。
シンクには使いかけのボウルや鍋が溢れ返り、床には野菜のクズや調味料が散乱。夫は「アプリ通りにやってるのに、鍋が足りないし全然片付かないんだよ!」と、パニック状態で半泣きになっていたのです。
料理を「作る」ことだけに集中し、後先考えずに散らかし放題にした結果でした。
義母の鉄拳! レシピに書いていない「家事の真実」
その様子を見た義母は、夫の後頭部をスパーン! と叩き、怒鳴りつけました。
「あんた、いい加減にしなさい! レシピには『効率的な後片付け』も『冷蔵庫の余り物で献立をやりくりする苦労』も書いてないんだよ! 毎日これを文句ひとつ言わずにやってくれてる〇〇さん(私)に、今すぐ土下座しな!」
実の母親からのド正論と一喝に、夫は返す言葉もなく沈黙。自分がどれだけ浅はかな考えで妻を傷つけていたかを思い知った夫は、その場で私に深く謝罪してきました。
翌日から夫はキッチンの惨状を自分で片付け、私の料理に一切文句を言わなくなったのは言うまでもありません。
【体験者:30代・女性会社員、回答時期:2026年3月】
※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
EPライター:北山 奈緒
企業で経理・総務として勤務。育休をきっかけに、女性のライフステージと社会生活のバランスに興味関心を持ち、ライター活動を開始。スポーツ、育児、ライフスタイルが得意テーマ。

