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食事制限は本人はもちろん、支える周囲の人も大変なもの。生きていく上で必要不可欠な“食事”。それを厳しく制限されることは、強いストレスに繋がることも。ゼロカロリーシュガーや減塩味噌などの健康食品を取り入れることで、その重さが少し和らぐことはあるでしょうか……今回は、私のお客様の、義実家でのエピソードをご紹介します。

亭主関白だった義父

結婚当初、私にとって義父は「亭主関白で怖い人」という印象でした。ところが大病を患い、入院生活を経て退院してからは、以前の厳しさが影を潜め、穏やかで柔らかな人柄へと変わっていったのです。

義母もまた、そんな義父を支えながら、家族全員に優しく接してくれる温かい存在でした。

献身的な支え

退院後も義父は毎月の通院を続け、食事制限は非常に厳しいものでした。義母はその制限に合わせ、毎日毎食、きっちり計量しながら料理を作っていたのです。

ある日、義父が「コーヒーが飲みたい」と言ったとき、私が「淹れますよ」と声をかけると、義母は「〇〇ちゃん(私)は座ってて」と微笑みながらキッチンへ向かいました。私はその優しさに甘えようと思いましたが、やはり手伝った方がよいのでは、と思い直し、後を追ったのです。

キッチンで目撃したもの

キッチンで目にしたのは、コーヒーに大量の小麦粉を入れる義母の姿。「お義母さん! それ小麦粉ですよ!」と慌てて声をかけると、義母は恐ろしい形相と強い口調で「触るな!」と私の手を払いのけました。

驚きのあまり立ち尽くす私に、義母はすぐにいつもの笑顔に戻り、説明してくれたのです。「袋は小麦粉のだけど、中身はゼロカロリーシュガーなの。お砂糖のパッケージを見ると、あの人、欲しくなっちゃうでしょ? だから、こうやって詰め替えてるのよ。ああ見えてかなりの甘党なの」と。

確かに見た目は砂糖そのもの。私は納得し、キッチンをあとにしました。

穏やかさの裏側

夫にこの出来事を話すと、「そういえば、親父、糖の数値を気にしてたな」と言い、不審がり出します。毎日完璧に管理された食事を摂取しているのにこの糖の数値はありえないと言うのです。

そこで夫は義両親が寝静まってから、キッチンを捜索。すると大量の砂糖のストックが見つかりました。義母はゼロカロリーと偽り、実際には本物の砂糖を義父に摂らせていたのです。

夫と相談し、義父に真実を伝えると、義父は静かに「多分あいつ(義母)は浮気をしている。それで俺に早く死んでほしいんだろう」と語りました。動揺する素振りは微塵もありません。続けて「でも大丈夫。俺も飲むふりをして、ほとんど口にしていないから」と穏やかに笑ったのです。

優しさに包まれていると思っていた義父母の関係には、静かな戦いが潜んでいました。長年連れ添った相手だからこそ、他人には分からない歴史があるのかもしれません。表面上は平和でも、その裏には複雑な感情が交錯していることもあるということを、私は改めて実感しました。

【体験者:40代・専業主婦、回答時期:2026年4月】

※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

EPライター:桜井ひなの
大学卒業後、金融機関に勤務した後は、結婚を機にアメリカに移住。ベビーシッター、ペットシッター、日本語講師、ワックス脱毛サロンなど主に接客領域で多用な仕事を経験。現地での出産・育児を経て現在は三児の母として育児に奮闘しながら、執筆活動を行う。海外での仕事、出産、育児の体験。様々な文化・価値観が交錯する米国での経験を糧に、今を生きる女性へのアドバイスとなる記事を執筆中。日本でもサロンに勤務しており、日々接客する中で情報リサーチ中。

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