“当たる占い”と聞くと、どこか胡散臭いと感じる方も多いでしょう。しかし、ふと目にした星座占いや血液型占いに、つい自分の運勢を追いかけてしまうことはありませんか。人は無意識のうちに未来へのヒントを求めてしまうものです。では、本当に“当たる占い”は存在するのでしょうか……今回は、筆者自身の実体験をご紹介します。
占い師のお客様
私は脱毛サロンに勤務しています。ある日、常連のお客様Rが「実は占い師をしている」と話してくれました。Rはフルネームと生年月日をもとに占うスタイルで、施術中にスタッフに名前を尋ねてくるようになりました。
しかし、スタッフの中には占われたくない者や、フルネームを知られたくない者もいて、Rとの会話には少し緊張感が漂っていたのです。
私自身も占いに興味はなく、旧姓を伝えてごまかしたことがありました。するとRは「昔の苗字でも大丈夫ですよ」と軽やかに占いを始め、内容も不思議と当たっていたのです。
当たる占い?
別のスタッフが占われた際には「結婚したら苗字は〇〇になる」と告げられ、その苗字が交際中の彼氏のものだったと驚いていました。
その出来事をきっかけに、スタッフの間で「Rさんの占いはよく当たる」という噂が広がりました。占いを信じるかどうかは人それぞれですが、偶然にしては出来すぎていると感じる場面が続いたのです。
“見えない”未来
ある日、担当スタッフFがRに占ってもらう機会があった時のこと。Fは結婚願望が強く「私の未来の苗字は何ですか?」と尋ねると、Rは「見えない」と答え、しばらく考えた末に「苗字は変わらない」と告げました。
Fは「それって生涯独身ということですか?」と不安げに聞き返すと、Rは「分からない。けれど、パートナーらしき人は寄り添っているように見える」と返答。
施術後、落ち込むFを周囲は「婿養子の可能性もあるよ」と励ましましたが、本人は「うちは名家でもないですし、その可能性は低い」とさらに沈んでしまったのです。
変わらない苗字
その後、Rは引っ越しを機に来店しなくなりました。月日が流れ、Fはついに結婚することに。驚くべきことに、Fの苗字は本当に変わらなかったのです。婿養子ではなく、なんと同じ苗字の男性と結婚したのでした。珍しい苗字だったこともあり、本人も周りも驚きを隠せません。
こうしてRの占いは再び的中し、スタッフの間で「やはりRさんの占いは当たる」という確信めいた噂が強まったのです。占いの真偽は定かではありませんが、少なくともサロン内での的中率は驚くほど高いものでした。私は今でも、R様が再び来店される日をひそかに心待ちにしています。
【体験者:30代・女性会社員、回答時期:2026年3月】
※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
EPライター:桜井ひなの
大学卒業後、金融機関に勤務した後は、結婚を機にアメリカに移住。ベビーシッター、ペットシッター、日本語講師、ワックス脱毛サロンなど主に接客領域で多用な仕事を経験。現地での出産・育児を経て現在は三児の母として育児に奮闘しながら、執筆活動を行う。海外での仕事、出産、育児の体験。様々な文化・価値観が交錯する米国での経験を糧に、今を生きる女性へのアドバイスとなる記事を執筆中。日本でもサロンに勤務しており、日々接客する中で情報リサーチ中。

