周囲をよく見ている長女
私には6歳と4歳の2人の娘がいます。長女は普段から周囲をよく見ていて、親である夫や私でも驚くほど思いやりのある言動が多い子です。
ママ友の間でも、「この子、人生何週目だろうね?」と話題によく上がるほど。小さいのに妙に達観していて、時々こちらがハッとさせられるようなことを自然に言うタイプです。
重くなった夕食の空気
ある日の夕食時、4歳の次女が好き嫌いをして、ご飯を食べないことがありました。すると夫が、「食べないと大きくなれない」「せっかく作ってもらったのに文句を言うな」など、いわゆる正論で注意し始めました。
言っていること自体は間違っていないものの、言い方が強く、次女は「怖い」と泣き出してしまいました。食卓の空気は一気に重くなり、なんとも言えない気まずい雰囲気になりました。
6歳とは思えない伝え方
そんな空気の中、長女が夫に落ち着いた口調で話します。まず「パパの言ってることは正しいと思う」と、父親をきちんと認めます。そして「でも優しく言ったほうがちゃんと聞いてくれると思う」と続けました。
さらに「怒らずに『どうして食べたくないの?』ってまず気持ちを聞いてあげたらいいよ」と、具体的な伝え方まで提案。夫も私も、その大人びた言葉に思わず驚きつつ、少し笑ってしまいました。
親のほうが教えられたこと
ただ叱るのではなく、相手の気持ちを考えることの大切さを、親のほうが子どもから教えられました。私自身もそれ以来、育児だけでなく、職場で部下や周囲と接する時にこの長女の言葉を思い出すようになりました。
「正しいことを言う」だけでは相手には届かず、「どう伝えるか」が同じくらい大事なのだと実感。子どもに育てられているのは案外親のほうかもしれない、と思わされるエピソードでした。
【体験者:30代・女性会社員、回答時期:2025年1月】
※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
EPライター:Rio.K
大学卒業後、保険会社で営業関係に勤務。その後は、エンタメ業界での就業を経て現在はライターとして活動。保険業界で多くの人と出会った経験、エンタメ業界で触れたユニークな経験などを起点に、現在も当時の人脈からの取材を行いながら職場での人間関係をテーマにコラムを執筆中。

