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私の娘が赤ちゃんだった頃の話です。娘の離乳食がなかなか思うように進まず、私は毎日悩んでいました。そんなとき、同じ月齢の子どもがいる友人に愚痴をこぼすと、「好き嫌いって面白いじゃん」とあっさり言われてしまい……そして月日が経ち、その友人の言葉の意外な理由が判明しました。

離乳食が進まない日々

離乳食期の娘は、何を作ってもなかなか食べてくれませんでした。時間をかけて用意したのに、べーっと吐き出されたり、スプーンを近づけただけで泣かれたり……「今日こそは……!」と意気込むたびに空振りで、私は片づけながらため息をつく毎日で、時には泣きたくなる日もありました。

栄養バランスを考えてメニューを決め、見た目も工夫しているつもりなのに、ほとんど娘の口には入らない。正直、この頃の私は少し疲れていました。

友人からの「面白い」

大学時代から仲の良い友人・美帆ちゃん(仮名)にも、同じ月齢の息子がいました。ある日、私が「離乳食なかなか食べてくれなくて、悩んでるんだよね……」とこぼすと、美帆ちゃんは明るく言いました。

「え〜? 好き嫌いがあるのって面白いじゃん」「うちは何でも食べるから! 食べてくれないの、なんかかわいくて羨ましいよ〜」私は本気で悩んでいたので、「面白い」「羨ましい」という言葉に少しモヤッとしてしまいました。でもその場では何も言わず、「そっか〜」と笑って話を終えました。

立場が変わって見えたこと

それからしばらくして、子どもたちが1歳を過ぎた頃。娘はだんだんと好き嫌いなく食べるようになりました。一方で、美帆ちゃんの息子は野菜を食べなくなってしまったそうです。

「好き嫌いに悩んで工夫するっていうの、何となく憧れがあったんだよね……」「でも実際そうなってみると、すごく悩むし疲れる」困ったように笑う美帆ちゃんを見て、私はあの日のやりとりを思い出しました。

分かり合うということ

当時の私は、美帆ちゃんに分かってもらえなかった気がして少し寂しかったのです。でも、いざ同じ立場になってみないと、本当の大変さは想像しきれないものなのかもしれません。そしてあのときの「面白い」「羨ましい」という言葉も、美帆ちゃんなりの励ましだったのかもしれないな、と思うようになりました。

育児の悩みはなくなるわけではなく、人それぞれ、成長とともに形を変えてやってきます。だからこそ、これからも「大変だよね〜」「分かるよ」と言い合える関係でいられたらいいなと思っています。

【体験者:20代・主婦、回答時期:2024年5月】

※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

EPライター:辻 ゆき乃
調剤薬局の管理栄養士として5年間勤務。その経験で出会ったお客や身の回りの女性から得たリアルなエピソードの執筆を得意とする。特に女性のライフステージの変化、接客業に従事する人たちの思いを綴るコラムを中心に活動中。

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