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“何でも聞いてね”というフレーズを使ったことも、聞いたことも、誰もが一度はあるかと思います。特に新入社員や、何か新しい環境におかれた際によく聞くことでしょう。しかし、本当に何でも聞かれたら、あなたはどこまで応えますか? 今回は私のお客様の、そのフレーズにまつわる少しぞっとするエピソードをご紹介します。

転勤族同士の出会い

私は転勤族で、引っ越しを繰り返す日々。ある日、同じマンションにRさんが引っ越してきました。偶然にも同い年で、しかも転勤族という共通点が。

日常会話の中で「引っ越したばかりで何もわからないと思うから、私で良ければ何でも聞いてね」と声をかけた私。最初は「安いクリーニング店はどこですか」「新鮮な野菜はどこで買えますか」といった実用的な質問が続きました。

“何でも”聞く

やがて質問は「幼稚園のズボンの裾上げは何センチがいい?」「柔軟剤に何円まで課金していいと思う?」「幼稚園児にキーマカレーって変かな?」といった細かな相談に変わっていきました。

私はしばらく丁寧に答えていましたが、頻度があまりに多く、内容も細かすぎて次第に負担を感じるように。距離を置こうと試みても、Rさんの質問は止まりません。

ついに私は「最近忙しくて、もう答えられない」とLINEで伝えました。するとRさんは「なんで忙しいの? 新しい仕事でも始めたの? じゃあ1日何回ならLINEしていい? 時間帯は?」と返してきたのです。

衝撃の事実

同じ幼稚園に通う子どもがいるため、無下にできず困っていたところ、夫が「じゃあAIに聞いたら」と私のスマホから送信。その後、Rさんからの返信はなく、質問攻撃も止みました。穏やかな日々を取り戻した矢先、ママ友から恐ろしい話を聞いたのです。

「Rさん、AIに“Kたん”って名前つけてたよ」と。Kとは私の名前です。詳しく聞くと、Rさんはママ友に「ちょっと待ってね、Kたんに聞いてみる」と言い、AIアプリを起動したとのこと。しかも「Kさんを元にして作ったAIだからKたんだよ。いつでも答えてくれるんだ♪」と笑顔で話していたそうです。

私は全身に鳥肌が立ちました。なぜそこまで私に執着するのか……AIまで作るほどに。

余韻

ほどなくして転勤が決まり、私はRさんと深く関わることなく引っ越しました。今ではLINEをブロックしているため連絡はありませんが、今もRさんが“Kたん”と会話しているのかと思うと恐ろしくて仕方ありません。

社交辞令としての会話を鵜呑みにしてしまい過ぎる人も世の中にはいる、ということを学びました。そして距離感を保とうとしても無理やり縮めてくる人がいることも。大人として、人として、適度な距離感を俯瞰して見ることを心掛けようと改めて感じました。

【体験者:30代・パート勤務、回答時期:2026年2月】

※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

EPライター:桜井ひなの
大学卒業後、金融機関に勤務した後は、結婚を機にアメリカに移住。ベビーシッター、ペットシッター、日本語講師、ワックス脱毛サロンなど主に接客領域で多用な仕事を経験。現地での出産・育児を経て現在は三児の母として育児に奮闘しながら、執筆活動を行う。海外での仕事、出産、育児の体験。様々な文化・価値観が交錯する米国での経験を糧に、今を生きる女性へのアドバイスとなる記事を執筆中。日本でもサロンに勤務しており、日々接客する中で情報リサーチ中。

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