子育てで知った恐怖
私の実体験です。子育てをしていると、子どもを産む以前には気づかなかったような恐怖に襲われることがあります。
子どもが生後8か月だったある日、友人の家に遊びに行く約束をしていました。近所のスーパーでお昼ご飯を買い、持参して一緒に食べる予定だったため、子どもを抱っこ紐に入れて買い物に向かいました。
じとっとした視線の正体
お昼ご飯を選んでいると、ふと視線を感じました。見ると、70代くらいのおばあさんがこちらを見てニコニコしています。「赤ちゃんが好きなのかな」と思い、その場では深く気に留めませんでした。
買い物を終え、次に駅前の薬局に入ると、また同じ視線。先ほどと同じおばあさんが、やはりニコニコしながらこちらを見ていました。
追いかけて来ている……? という不安
その後、駅の改札でも視線を感じ、電車に乗っても正面の席から見つめられ続けました。行き先が偶然同じなのか、それとも気のせいなのかと自分に言い聞かせつつも、嫌な予感が消えません。念のため車両を変えましたが、おばあさんもついてきて再び正面に座ります。
そしてついに「かわいい赤ちゃんねぇ!」と話しかけられ、子どもの髪や腕を執拗に触ってきました。怖くなり再度移動しても、ずっと追いかけてきます。
救われた一言
逃げ場がなくなり焦っていると、突然声が上がりました。一部始終を見ていたらしいおば様二人組が、「あなた、勝手に人の赤ちゃんを触っちゃだめじゃない。怖がっているかもしれないわよ!」と大きな声で注意してくれたのです。
すると、そのおばあさんは何も言わず立ち去っていきました。怖い思いもしましたが、同時に、ちゃんと見てくれている人、助けてくれる人がいるのだと知り、胸をなで下ろした出来事でした。
【体験者:30代・女性会社員、回答時期:2019年6月】
※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
EPライター:Ryoko.K
大学卒業後、保険会社で営業関係に勤務。その後は、エンタメ業界での就業を経て現在はライターとして活動。保険業界で多くの人と出会った経験、エンタメ業界で触れたユニークな経験などを起点に、現在も当時の人脈からの取材を行いながら職場での人間関係をテーマにコラムを執筆中。

