仲良しだった先輩との関係
私は、会社で一番仲の良い先輩ゆりさん(仮名・20代女性)とよくランチに行く仲。年が近いこともあって仕事もプライベートも相談できる相手でした。
ある年の誕生日に、ゆりさんから“お揃いの香水”をもらいました。その日を境にゆりさんが恋人のように距離を詰めてくるようになったのです。私はその変化に戸惑いながらも、直属の先輩相手では強く拒否できず、少しずつ心が追い詰められていきました。
過度な干渉が始まる
ゆりさんは小物をお揃いにしたがったり、休みの日の予定を毎回確認してきたり、連絡の量も激増しました。「今なにしてる?」「週末どこ行くの?」と常に把握したがる様子に、私は次第に息苦しさを感じるように。私は、誰にも言えずにモヤモヤだけが積み重なっていきました。
極めつけはSNSへの嫌味。私が更新した日がたまたまゆりさんの誕生日だったことから、「誕生日にLINEくれなかったよね。SNSは更新するのに」と責められ、さらに気持ちの負担が増していったのです。
“他人の愚痴”が刺さる瞬間
そんなある日のランチで、別の同僚が「彼氏の束縛が重い」と愚痴をこぼしました。「持ち物全部お揃いにしたがるし、行動確認してくるし……あれマジで無理」と笑いながら話したその内容は、私が抱えていた状況そのもの。
その瞬間、ゆりさんがふっと表情を固くし、わずかに目を伏せます。“自分の行動に近い”と気づいたような顔をして、空気が一瞬だけ静まり返りました。
気づきが生んだ自然な距離
その日を境に、ゆりさんのLINEは急に減り、距離の取り方も以前の状態に戻っていきました。ゆりさん自身が自制してくれたことで心がぐっと軽くなりました。
まさに、“他人の愚痴が鏡になった瞬間”です。穏やかな関係を取り戻すことができ、私は愚痴を言ってくれた同僚に今でも感謝しています。
【体験者:20代・主婦、回答時期:2017年11月】
※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
EPライター:Ryoko.K
大学卒業後、保険会社で営業関係に勤務。その後は、エンタメ業界での就業を経て現在はライターとして活動。保険業界で多くの人と出会った経験、エンタメ業界で触れたユニークな経験などを起点に、現在も当時の人脈からの取材を行いながら職場での人間関係をテーマにコラムを執筆中。

