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ある連休の深夜、私が眠りにつこうとしていたところ、突然スマホが鳴り続けました。画面を見ると、近所のママ友から「看護師だから」という理由で大量メッセージが。寄り添いたいけれど、葛藤が胸に広がったエピソードを紹介します。

突然のLINEの嵐

ある連休の深夜、私はようやくゆっくり眠れると思って布団に入っていました。すると、枕元のスマホが立て続けに鳴りました。「こんな時間に何事……?」と画面を見ると、近所のママ友からのLINEが、わずか5分で20件以上届いていたのです。

内容は、子どもの熱や咳の動画、体温計の写真とともに「これって大丈夫?」「インフルかな?」という相談の連続でした。深夜に子どもの体調が悪くなれば不安になるのは当然で、私はその気持ちを理解しつつもどう返信するべきか悩んでいました。

不安な母の気持ちに寄り添う

看護師といっても、写真や動画だけで病気を判断できるわけではありません。とはいえ、不安で震えるような気持ちのママ友を無視することはできませんでした。私は迷いながらも「心配なら小児科に相談した方が安心かもしれないよ」と返信しました。

子どもの急変は誰でも慌ててしまうもの。友人も「心配になるのは当然」と思いながら、相手を落ち着かせるよう丁寧に言葉を選びました。

看護師への誤解

しかし返ってきたのは「看護師でしょ? 見たら分かるんじゃないの?」というものでした。母親として必死な気持ちから出た言葉とだと理解しつつ、私は戸惑いました。

それでも責めることなく「気持ちは分かるよ。でも、看護師は医師じゃないから診断はできないし、検査しないと分からないことも多いの。もし私の見立てが違ったら、逆に危険な状態にさせちゃうかもしれないから……」と不安を否定しないように丁寧に説明しました。

専門家に頼る大切さ

私の説明に、ママ友はハッとした様子で「そうだったの? 不安でつい相談してしまって……教えてくれてありがとう」と返ってきました。その後、小児科を受診し安心できたそうです。

このように、看護師は周囲から病気の相談を受けることがあります。不安な気持ちが分かるからこそ寄り添いたい。でも診察も検査結果も知らない状態で適当なことは言えません。だからこそ、専門家である医師に頼ることが最も安全なのだと、改めて感じた出来事でした。

【体験者:20代・女性看護師、回答時期:2024年8月】

※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

EPライター:saya.I
総合病院で看護師として勤務を通して、介護や看護の問題、家族の問題に直面。その経験を生かして現在は、ライターとして活動。医療や育児のテーマを得意とし、看護師時代の経験や同世代の女性に取材した内容をもとに精力的に執筆を行う。

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