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これは筆者の友人から聞いたエピソードです。長く生きていると、「虫の知らせ」という出来事を経験することもあるのではないでしょうか。「なんだか胸騒ぎがする」「このシグナルって……」今回はそんな「虫の知らせ」にまつわる不思議なお話をご紹介します。

誰かに呼ばれた?

私はアパレル関係の販売職の仕事をしており、日中はよく店内を歩き回っていました。「いらっしゃいませ〜。何かあればお気軽にお声がけくださいね」働いていると知り合いに偶然会うこともあり、名前を呼ばれることも。

ある日、お客様の接客をしていると、遠くで誰かに自分の名前を呼ばれたような気が一一。「ん? 気のせいかな。今呼ばれたような気がしたんだけどな~」

もしかして……この声の主は

私に話しかけた様子の同僚や知り合いも周りにおらず、再びお客様の対応に戻ることに。気を取り直して仕事を続けていると、今度は大きな声で「〇〇ちゃん! 〇〇ちゃん!」と私の名前を呼ぶ声がします。

「え? だれ!?」周りをキョロキョロするも知り合いもいないし、同僚も私に呼びかけていません。そもそも、職場では「ちゃん付け」で呼ばれていないので……もしかして、これは私の頭の中で聞こえてくる声!?

家族からの大量のライン

一瞬驚くも、よくよく聞いてみるとなんだか聞き慣れた声一一。「あれ、この声って。もしかして……」胸騒ぎを感じて、更衣室に置いてある携帯を取りに向かうと、家族から大量の着信とLINEが入っています。急いでLINEを開いてみると「入院中のおばあちゃんの体調が急変して危篤状態」と母からの連絡が。

最後のあいさつ

おばあちゃん子だった私は慌てて母に折り返して電話を繋いでもらうも、すでにおばあちゃんは昏睡状態で会話ができる状態ではありませんでした。

「話せなくなっても、最後まで聴覚は残っているから声は届けられる」そう聞いたことがあった私は、必死におばあちゃんに伝え続けました。「ありがとうありがとう、大好きだよ。おばあちゃん、私に知らせてくれたんだね」

その数時間後、おばあちゃんは天国に旅立ちました。きっとチカラを振り絞って、最後のあいさつを伝えるために私に呼びかけてくれたのかもしれません。

【体験者:30代・女性会社員、回答時期:2023年9月】

※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

EPライター:島田歩実
元銀行員として、女性のキャリアやお金にまつわるあれこれを執筆中。アメリカへの留学経験もあり、そこで日本社会を外から観察できたこともライターとしての糧となる。現在はSNSなどを介してユーザーと繋がり、現代女性の声を収集中。

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