同期会の幹事をしていた私の耳に……
私の支店では同期の仲が良く、月1回の同期会を開催していました。私が幹事をすることが多く、今回も「どこのお店で同期会しよっかな~」と職場の休憩室でお店探しをしていると、「A先輩が同期会に呼ばれなかったことを気にしている」という情報が耳に入ってきたのです。
ある妙なうわさ
「え? そもそも同期会だから、同期じゃないA先輩は誘わないものでは?」と不思議に思いつつ、どこまで本当かわからない情報。私はいつも通りA先輩に笑顔で挨拶をし、A先輩も変わらず世間話を交わしてくれていました。
ところがその後、A先輩が職場で「〇〇さん(私)と関係がうまくいっていなくて……」「〇〇さんのことで悩んでいて最近あまり眠れなくて……」と、周囲に相談するように。
私はいじめてない!
話はどんどん大きくなり、まるで私がA先輩をいじめているかのような雰囲気が広がってしまいました。上司からは「繊細な子だから、対応に配慮してあげて」と注意を受けることに……。
「普通に接してるつもりなのに。『同期会に呼ばれなかったことを気にしている』って本当だったのかな……」と悩みながらも、まずは直接A先輩に謝ろうと、タイミングをうかがっていました。
「いじめられているアピール」を止めたのは?
そんな矢先、私がいないところでA先輩がまたうわさ話を始めるとーー「職場は学校じゃないんですよ。先輩たちに振り回されるの、もう疲れました」そう言い放ったのは、今年入社した新人!
場の空気が静まり返り、A先輩は何も言えなかったとか。その日を境に、先輩の“いじめられているエピソード”はピタリと止まり、職場の空気も穏やかになりました。
新人の「職場は学校じゃない」という一言が、場を制したエピソードです。結果的に私を助けてくれた新人に、とても感謝しています。
【体験者:20代・女性会社員、回答時期:2023年1月】
※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
EPライター:島田歩実
元銀行員として、女性のキャリアやお金にまつわるあれこれを執筆中。アメリカへの留学経験もあり、そこで日本社会を外から観察できたこともライターとしての糧となる。現在はSNSなどを介してユーザーと繋がり、現代女性の声を収集中。

