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筆者が出版社で働いていた頃の話。仕事はバッチリだけど、服や髪の印象が惜しい同僚・山下くん(仮名)。今回は、ある日を境に、彼がまさかの劇的な変化を遂げた、驚きのエピソードを紹介します。

仕事は完璧、でも見た目が惜しい山下くん

営業部の山下くんは、仕事はできるけれど、どこか残念な印象の人でした。シャツの襟はよれよれ、靴はくたびれ、髪も伸びっぱなし。社内では「実力があるから」と見過ごされていましたが、隣の席の私としては、正直少し気になっていました。ただ、「清潔感がない」と本人に直接言える人はおらず、誰も指摘できないままでした。

初めての1人打ち合わせ

ある日、山下くんが初めて新規クライアントとの打ち合わせに行くことになりました。相手は、きっちりした印象で知られる上場企業の担当者。

私も同行予定でしたが直前で別件が入り、山下くんは1人で訪問することに。正直、「第一印象、大丈夫かな……」と少し不安になりました。

商談後の一言が運命を変えた

翌日、打ち合わせを終え、オフィスへ戻ってきた山下くん。普段は自信満々に話す彼が、珍しく浮かない顔をしているではありませんか。聞けば、担当者からこう言われたのでした。「次回お会いするときは、ぜひスーツを新調してきてください。あなたの提案、内容は素晴らしいので」

決してきつい言葉ではありませんが、その一言には「印象が惜しい」という真意が込められていました。普段は軽口や冗談で周囲を和ませる彼も、このときばかりは真剣な表情でした。

印象改革! 山下くんの変身

それからの山下くんはまるで別人のように変わりました。髪を切り、シャツをアイロンがけし、靴を磨くように。商談の場でも「清潔感って、相手への礼儀なんだな」と笑うようになり、社内でも「最近、山下くん変わったよね」と話題になるほど。

誰よりも自分の良さを信じてくれたクライアントの一言が、一番心に響くきっかけとなったのでした。

【体験者:20代・女性会社員、回答時期:2023年7月】

※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

EPライター:miki.N
医療事務として7年間勤務。患者さんに日々向き合う中で、今度は言葉で人々を元気づけたいと出版社に転職。悩んでいた時に、ある記事に救われたことをきっかけに、「誰かの心に響く文章を書きたい」とライターの道へ進む。専門分野は、インタビューや旅、食、ファッション。

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