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美容院ではじめに行う「カウンセリング」。美容師にとっては、お客さんの希望を知る大切な時間です。その中でも、美容師がちょっとドキッとしてしまうオーダーが……。今回は、筆者の友人のみさきさん(仮名)のエピソードです。

2度目の来店

ある日、2度目の来店のお客さんを担当をすることに。「今日はどうしますか?」と聞くと、お客さんはにっこり笑って一言。

「なんでもいいです、おまかせで!」

心の中で思わず「え、本当にいいの……?」と少し不安になりながらも、仕事を始めました。

施術前のチェック

緊張しつつも、ただ漠然とおまかせで進めるのは危険だと考えた私。そこで「いくつか提案をさせてください」と切り出し、タブレットでスタイル写真を見せながらカラーやカットのイメージを説明しました。

「この色味は明るすぎますか?」「この長さだと動きが出ます」など、具体的に確認しお客さんから了承を得て、施術を開始。こうして施術後に「違う!」と言われるリスクを少しでも減らそうと考えたのです。

鏡の前で絶句! 震えさせた一言

しかし実際、施術中も不安でいっぱいでした。鏡を見つめるお客さんは無表情で、返事は「うーん、まあ……いいです」。頭の中では「これで似合うかな……」「想像と違ったらどうしよう!」とシミュレーションが止まらず、緊張は最高潮に。

そして施術が終わり鏡を差し出すと、お客さんは思わず眉をひそめ、「え、思ってたのと違う……!」と不満そうに帰宅しました。

おまかせは想像以上に危険

後日、電話でクレームも入り、私は心の中で絶叫しました。「おまかせって怖い!」この経験以来、施術前のカウンセリングで、少しでも具体的に希望を聞くことを徹底するようになりました。

美容師あるあるですが、「お客さんの『おまかせ』は、想像以上に危険」。まさにこの教訓を身をもって学んだ瞬間でした。

【体験者:30代・美容師、回答時期:2025年5月】

※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

EPライター:Miki.N
医療事務として7年間勤務。患者さんに日々向き合う中で、今度は言葉で人々を元気づけたいと出版社に転職。悩んでいた時に、ある記事に救われたことをきっかけに、「誰かの心に響く文章を書きたい」とライターの道へ進む。専門分野は、インタビューや旅、食、ファッション。

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