~~~~~~~~~~~ ~~~~~~~~~~~

育休を終えて職場に戻る初日。久々の出勤はかなり緊張するもの。今回ご紹介するのは、美容部員をする友人から聞いた、育休明け初日に起こったエピソードです。華やかな職場には、様々な人間ドラマが存在していました。

応援かと思いきや

育休復帰初日、最初にカウンターに現れたのは義母とそのご友人。てっきり応援に来てくれたのだと思い、少し緊張しながらも嬉しい気持ちでお迎えしました。

ところが、返ってきたのは「0歳なのに子供を長時間預けて可哀想」「何のために子供を産んだの」といった、心に突き刺さる言葉の数々。笑顔を保とうとするほど、胸の奥がざわついていくのを感じました。

思わずこぼれる涙

その時、店長がすっとカウンターに現れ、「〇〇さんは全国で入賞するほど売り上げがよく、とても優秀なため、私共が無理を言って早期復帰してもらったんですよ」と言ってくださりました。

続いて同僚たちも「いつも〇〇さんに助けられてます。復帰してくれて嬉しいです。お義母さま、いつもサポートありがとうございます」と応戦。その瞬間、張りつめていたものがほどけて、思わず涙が頬を伝いました。

まさかの展開

涙をぬぐう私に、店長が「見てください、当店のマスカラは泣いても落ちないんですよ」と話題を切り替え、「もしよろしければお試しされませんか?」と流れるように義母とそのご友人をメイク体験へとご案内。

メイク直し後、鏡に映る自分の顔に見とれる二人。店長が「地顔が整ってらっしゃるから、一本、線を足すだけでより華やかでゴージャスになられますね」と声をかけると、まさかのメイク道具一式をご購入。さっきまでの冷やかしはどこへやら、すっかり上機嫌になり、「お仕事頑張ってね〜」と笑顔で応援してくれるまでに変わっていました。

メイクの力

今では義母とそのご友人も、仕事に肯定的な姿勢を持ち、お店にも定期的に通ってくださっています。店長のコミュニケーション力、タッチアップの技術、そして何より社員を守る姿勢に、私は改めて尊敬の気持ちを抱きました。

これからも働く母としての葛藤は、尽きることはないでしょう。でも、支えてくれる仲間と共に、辛い日こそメイクの力を借りて、口角を上げ、私は今日も前を向いて働いています。

【体験者:30代・女性・会社員、回答時期:2025年9月】

※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

EPライター:桜井ひなの
大学卒業後、金融機関に勤務した後は、結婚を機にアメリカに移住。ベビーシッター、ペットシッター、日本語講師、ワックス脱毛サロンなど主に接客領域で多用な仕事を経験。現地での出産・育児を経て現在は三児の母として育児に奮闘しながら、執筆活動を行う。海外での仕事、出産、育児の体験。様々な文化・価値観が交錯する米国での経験を糧に、今を生きる女性へのアドバイスとなる記事を執筆中。日本でもサロンに勤務しており、日々接客する中で情報リサーチ中。

This article is a sponsored article by
''.