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皆さんは、どのようにレジに商品を出していますか? 店員として働いていると、お客さまの小さな心遣いに感謝することも。でも、その心遣いが行き過ぎてしまったら……? これはスーパーで働く友人が体験したエピソードです。

ちょっとした心遣い

私の勤務しているスーパーマーケットには、いつもバーコード面を表にして商品を置いてくれる常連客のAさんがいました。
私が「いつもスキャンしやすいように置いてくださりありがとうございます」と声をかけると、Aさんは得意げな表情を見せてくれました。

命令に変わる心遣い

ところが、それを境にAさんの行動がエスカレート。自分自身だけでなく、レジ待ちの前後に並ぶお客さんにも「バーコード面を上にしておきなさいよ!」と命令口調で強要するようになったのです。

私は、「大丈夫ですよ」と声をかけていましたが、Aさんは聞かぬふり。口調はどんどん強くなり、周囲の空気がピリつくほどになりました。

ついに起きた口論と逆ギレ

ある日、Aさんの後ろに並んでいたお客さんのBさんが「そんな言い方は失礼じゃないですか」と言い返しました。あっという間に口論に発展し、レジ周辺は一時騒然。

私は慌てて「バーコード面は上でもそうでなくても、どちらでも大丈夫ですよ」と仲裁に入りましたが、Aさんは「あんたがそうしろって言ったんじゃない!」と売り場に響き渡るほどの大声を上げます。

その声を聞きつけ、店長が駆けつけました。Aさんは店長が空いている別のレジで対応。私がBさんの会計を済ませ「ご迷惑をおかけしてすみません」と頭を下げると、「あなたも大変ね」と労ってくださいました。

店長の一言が効いた静かな結末

店長は、Aさんの会計中に何気なくあることを提案。

「お客様は頭の回転が速いので、もしかするとセルフレジでご自身でスキャンされる方が早いかもしれませんね」

すると、これが効果を発揮したのか、以降Aさんはセルフレジを利用するようになりました。
セルフレジの待ち時間は自分の商品のバーコードを揃えることに集中していて、前後の人に声をかけることもなくなったのです。

店長がどこまで意図していたかはわかりませんが、トラブルに駆けつけ機転をきかせた対応を取ってくれたことに尊敬と感謝の気持ちでいっぱいになりました。

【体験者:40代・女性・パート、回答時期:2025年7月】

※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

EPライター:桜井ひなの
大学卒業後、金融機関に勤務した後は、結婚を機にアメリカに移住。ベビーシッター、ペットシッター、日本語講師、ワックス脱毛サロンなど主に接客領域で多用な仕事を経験。現地での出産・育児を経て現在は三児の母として育児に奮闘しながら、執筆活動を行う。海外での仕事、出産、育児の体験。様々な文化・価値観が交錯する米国での経験を糧に、今を生きる女性へのアドバイスとなる記事を執筆中。日本でもサロンに勤務しており、日々接客する中で情報リサーチ中。

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