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建設会社で事務員として働く私。数あるお客様の中でも特に印象に残っているのは、娯楽施設を展開する社長でした。豪快な声と態度に圧倒されつつも、接するうちに見えてきたのは人柄の温かさと経営者としての強さでした。

豪快な登場に圧倒される

建設会社の事務員として働いていると、日々さまざまなお客様をお迎えします。
その中でも特に印象的だったのが、娯楽施設を展開する社長です。初めて事務所に来られたときから声の大きさと存在感に圧倒されました。

ガラガラ声で「おーい!」と元気に声をかけてくださり、事務所の空気が一瞬で変わるほど。まさに「社長!」というオーラをまとっていました。

気さくで太っ腹な一面

迫力に少し緊張しながらも話してみると、実際はとても気さくな方でした。訪問の度に「みんなで食べて」とお菓子を差し入れてくれるのですが、それがまた“ちょっといいもの”ばかり。有名店の洋菓子や老舗の和菓子など、社員たちも毎回楽しみにしていました。

大きな声に最初は驚いていた新人社員も「今日は何を持ってきてくれるんだろう」と次第に笑顔で迎えるようになり、社長の存在は職場のちょっとした楽しみにもなっていました。

コロナ禍で知った社長の強さ

しかし、コロナ禍で状況は一変。娯楽産業は大打撃を受け、長期間店舗を開けられず、経営は本当に大変だったと営業担当から聞きました。そんな厳しい状況の中でも、社長は訪問のたびに豪快に笑い、お菓子を差し入れてくれました。

表向きはいつも通り明るく振る舞いながら、実際は大きなプレッシャーを背負っていたのだと思うと胸が熱くなりました。
社員たちの前で決して弱音を吐かず、むしろ周囲を元気づけていた姿は忘れられません。

本物の経営者の姿

大きな声と豪快な態度がちょっとクセのある社長。しかし、その裏にある「弱音を見せない強さ」こそが本物の経営者なのだと感じました。

外見や態度のインパクトだけではなく、誰にでも分け隔てなく接し、笑顔を与える力。今でもその社長の姿は私の中で強く残っています。学んだのは、経営者としての度量だけでなく、人として周囲を明るくする力の大切さでした。

体験者:30代・女性会社員、回答時期:2024年4月

※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

EPライター:北山 奈緒
企業で経理・総務として勤務。育休をきっかけに、女性のライフステージと社会生活のバランスに興味関心を持ち、ライター活動を開始。スポーツ、育児、ライフスタイルが得意テーマ。

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