キレイで人気者のIさん
私はアパレルショップで働いています。スタッフは主婦が多い職場でしたが、その中でもIさんは特別な存在。子持ちとは思えないほどスタイルもよく、とてもキレイな人でした。
Yちゃんも仲が良く、休みの日に一緒にご飯へ行くほどの関係です。
本社からの来訪者と急接近?
ある時期、1週間ほど本社から社員さんが視察に来ることになりました。本社の人がお店にいるため少し緊張感がありましたが、Iさんは他のスタッフと様子が違います。
本社から来たTさんという男性と、とても親しげに話していたのです。
「前回視察に来たときに仲良くなったみたい」とは聞いていたものの、日に日に2人の距離は縮まっているようにも見えます。
シフト表を見ると、Tさんが来る日は必ずIさんが出勤。「仕事っていうより男女の空気感だよね……」とざわつき始めるスタッフもいたほどです。
信じていたのに……
しかし、Iさんは子ども思い。旦那さんとも仲が良さそうに見えていたので、私は「いやいや、ただ仲が良いだけでしょ」と信じていました。
ところがある日、一緒にご飯へ行ったときにIさんが突然打ち明けてきたのです。
「実はね、この前Tさんとドライブに行ったの」
「海に行ってね、手も繋いじゃった」
「お迎えの時間があって帰ったけど、もう少し一緒にいたらキスしてたかも」
そう話すIさんの姿は、まるで恋する乙女そのもの。誰がなんと言おうと彼女を信じていた私にとって、その告白はショックなものでした。
呆れる疑似恋愛
結局、IさんとTさんの関係は未遂で終わったようですが、子どもや家庭を顧みずに疑似恋愛を楽しむ姿に私はショックを受けるばかり。スタッフに手を出すTさんにも、嫌悪感を抱きました。
職場でスリルを味わいたかったのかもしれませんが、見たくなかった友人の一面に悲しいやら呆れるやら。未だにIちゃんと顔を合わせると、複雑な思いです。
【体験者:20代・販売員、回答時期:2016年9月】
※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
EPライター:Mio.T
ファッション専攻の後、アパレル接客の道へ。接客指導やメンターも行っていたアパレル時代の経験を、今度は同じように悩む誰かに届けたいとライターに転身。現在は育児と仕事を両立しながら、長年ファッション業界にいた自身のストーリーや、同年代の同業者、仕事と家庭の両立に頑張るママにインタビューしたエピソードを執筆する。

