~~~~~~~~~~~ ~~~~~~~~~~~
夏祭りは地域がひとつになれる楽しいひととき。屋台やお酒、賑やかな声に包まれて、気分も自然と高まります。けれど「楽しい」と「やりすぎ」の境界を越えてしまうと、思わぬトラブルにつながることも。今回は私の友人が体験した、忘れられない夏祭りでのエピソードを紹介します。

夏祭りのメインイベント

地元の夏祭りといえば、夕方に行われる「流し踊り」が一番の見どころです。町の中心部の通りで行われる盆踊りのようなもので、大通りを埋め尽くすように、町内会や学校、企業のチームが列をなし、音楽に合わせて踊りながら進んでいきます。

演舞はコンテスト形式で審査員もいて、参加者は本気そのもの。最優秀賞を目指して、どの団体も気合いが入っていました。
私も家族と一緒に屋台で買った焼き鳥を食べながら、真剣な踊りの列を眺めていました。

テンションMAXのママ友

すると少し先で、ママ友のさやかちゃん(仮名)を見つけました。
気さくで明るい彼女は、ビールを片手にすっかりご機嫌。頬は赤く、足取りも軽やかで、子ども達が屋台で買い物をしている横で「イエーイ!」と声を上げ、踊りのリズムに合わせて肩を揺らしていました。

最初は微笑ましく見ていたのですが、次の瞬間、まさかの行動に出たのです。

まさかの乱入劇

流し踊りの列へさやかちゃんがフラフラと歩み寄り、そのまま中に飛び込んでしまいました。観客がざわつき、私たち家族も思わず目を丸くしました。

「キャー! もっと踊って!」「しっかりやらなきゃダメだよ!」と大声でヤジを飛ばしながら、列の間を行ったり来たり。片手にはまだビールのカップが握られ、時折勢い余って踊り子にぶつかりそうになっています。

スタッフや知り合いが必死に止めに入り、一度は沿道に戻されたものの、酔いが回っているのか何度か列に乱入しては、同じように声を張り上げていました。

後日知った真実

数週間後、地元のローカルテレビで夏祭りの特集が放送されました。ドキドキしながら見ていると、なんとさやかちゃんの乱入シーンもバッチリ映っていたのです。
笑い話にしていいのか迷うような映像に、私は思わず画面の前で固まりました。

さらに知人から「踊りの団体からクレームがあったみたい。コンテストの場だから、乱入はかなりまずかったらしい」と聞きました。

祭りを楽しむために

お祭りは確かに楽しい場所です。けれど、そこは参加者にとっては真剣勝負の舞台でもある。さやかちゃんに悪気はなかったのでしょうが、あの行動は大きな迷惑となってしまいました。

お祭りのように人が集まる場所では「楽しい気持ち」と「節度」のバランスが大切です。今回の出来事を見て、改めて「祭りはみんなで楽しむもの」という原点を忘れてはいけないと感じました。

【体験者:30代・女性パート、回答時期:2025年9月】

※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

EPライター:hiroko.S
4人を育てるママライター。20年以上、接客業に従事。離婚→シングルマザーからの再婚を経験し、ステップファミリーを築く。その経験を生かして、女性の人生の力になりたいと、ライター活動を開始。現在は、同業者や同世代の女性などにインタビューし、リアルな声を日々収集。接客業にまつわる話・結婚離婚、恋愛、スピリチュアルをテーマにコラムを執筆中。

This article is a sponsored article by
''.