毎日のようにやってくる「常連クレーマー」
私の友達のYちゃんは、ショッピングモール内のスーパーのレジ担当。
色んなお客様がいらっしゃいますが、困ったことに毎日のようにやってくるクレーマーもいるのです。常連クレーマーの男性客は「袋詰めが遅い」「野菜が不揃いだ」など、重箱の隅をつつくようにクレームを次々と投げかけてきます。
本来なら袋詰めはセルフサービスですが、男性客は「店員がやるべきだ」と言い張り、断れば大騒ぎ。やむなく、他のお客さんに迷惑がかからないよう、Yちゃんが詰めてあげることにしたのです。
理不尽な要求にもううんざり!
もちろん、Yちゃんの袋詰めは普通のスピード。しかし、男性客は「遅い!」と文句を繰り返します。
他のお客様からそんな指摘を受けたことは一度もないため、Yちゃんもうんざり。他のスタッフも同じように対応に困っており、男性客が現れた日は店内もどんよりと暗くなります。
クレームを入れる、まさかの理由!?
そんなある日、この男性客が別の店舗でも同じようにクレームを入れていることが発覚しました。
さらに、近所の知り合いに自慢げに話していた衝撃の発言。
「暇つぶしにクレームを入れて謝罪品をもらうのが楽しみなんだ」
男性客は、虚偽や誇張を繰り返しあちこちの店で問題になっていた悪質なクレーム常習犯だったのです。
情けない姿に苦笑い
やがてYちゃんの勤めるスーパーの本社も動き、男性はブラックリスト入り。実質的に「出禁」となりました。
モール内の店舗なので完全に入店を防ぐことはできませんが、男性客がやって来るとスーパーのレジ付近には警備員が待機。本人は警備員の姿を見つけるや否や、バツが悪そうに退散していくように。
あれほど威勢よく文句を言っていたのに、警備員の前では借りてきた猫のようにおとなしくなる姿に、Yちゃんも思わず苦笑いだったそうです。
【体験者:30代・販売員、回答時期:2024年9月】
※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
EPライター:Mio.T
ファッション専攻の後、アパレル接客の道へ。接客指導やメンターも行っていたアパレル時代の経験を、今度は同じように悩む誰かに届けたいとライターに転身。現在は育児と仕事を両立しながら、長年ファッション業界にいた自身のストーリーや、同年代の同業者、仕事と家庭の両立に頑張るママにインタビューしたエピソードを執筆する。